第10話:時は巨乳男の娘に試練と成長を与えた。
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パスを叩きのめして欲しいと言う願望を抱いてしまったアムは、邪念を振り払う様に慌てて首を激しく振った。
「何考えてるのよ私!?スカルオクトパスがあの糞男を叩きのめせば良いだけの話よ!それなのに……」
だが、どうしても思い出して比較するは、グートミューティヒの優しさとスカルオクトパスの自分勝手。
それがアムのグートミューティヒ討伐の意志を揺るがせる。
「……私は……」
グートミューティヒは早速スカルオクトパスの手下のゴブリンに遭遇する。
「カカレッ!」
「タッタ1人デ馬鹿メ!」
「身包ミ剥イデヤレ!」
グートミューティヒは頭を掻いた。
「これがデジャブか?」
結局、アムの予想通りゴブリン如きじゃグートミューティヒには勝てなかった。
「ナ!?何ダ!?」
「何デコイツラハ俺達ヲ襲ウ!?」
「コイツラ、魔王様ノ配下ノモンスタージャナイノカヨ!?」
「これがデジャブか?」
「駄目だこりゃー」
で、圧倒的な実力差によって殺意を失ったゴブリン達であったが、
「いいぜ。逃げな」
「エ?逃ゲル?」
ゴブリンは予想外の言葉に困惑する。
「俺達ヲ……殺サナイノカ?」
「そんな事をしなくても……もう決着は着いた。これ以上は既に戦いじゃない」
だが、疑り深いゴブリン達は直ぐには逃げなかった。
「嘘ダ!本当ハ俺達ヲ後ロカラグッサッテヤルンダロォー!」
グートミューティヒは困りながら頭を掻いた。
「疑り深いねぇ……君、猜疑心に殺されるタイプ?」
蔭で観ていたアムはゴブリンに同情した。
「ま、あんなに強い奴に無防備な背中を見せたくない気持ち……解るわ」
だが、グートミューティヒの更なる言葉にゴブリンの恐怖心は更に高まった。
「でも、僕がこのままスカルオクトパスの所に辿り着いたら、君らの命の保証は無いよ?」
「ハ?」
「何デ?」
「それどころか、僕と一緒にスカルオクトパスの許に戻ったら、君達は間違いなくスカルオクトパスに殺されるよ」
「エッ!?」
グートミューティヒの脅し文句を陰で聞いていたアムは、『スカルオクトパスにグートミューティヒを斃させる』と言う思惑が更に揺らぐ。
(言われてみれば……アイツはツノクジラと違って、私達ダークマーメイドの常套戦法に寛容じゃなかった……寧ろ……)
「だから、今回の敗北が奴にバレる前に……逃げな」
この言葉を契機に、ゴブリン達は一目散に逃げた。物陰に隠れたアムには目もくれずに。
「……本当に逃がした!?」
アムの迷いは更に深まる一方だった……
「そこの小娘、何故貴様がここにいる?……あの役立たず共がぁー!」
スカルオクトパスの自分勝手な言い分に呆れるグートミューティヒ。
「相変わらずな自分勝手だな?もし、さっき遭ったゴブリンと一緒だったら、そのゴブリンはどうなる?」
「
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