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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその七

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「一体」
「全くです」
「人は生まれながらに穢れがあるのか」
「それは違う筈です」
「穢れは身体に付くものです」
「身体の中に最初からはありません」
「備わっているものではありません」
 周りも口々に言った。
「だから清めると言います」
「沐浴等でそうします」
「それは身体に付くからです」
「心にも」
「だから清めるのです」
「清めれば落ちます」
「そうだ、最初から穢れている者なぞだ」
 それこそというのだ。
「いる筈がありません」
「その通りです」
「我々は穢れてはいません」
「それで不可触ではありません」
「どうせ不可触になるのなら」
「尊くなれば」
「そうなるまでだ、だからだ」
 そう考えるからこそとだ、ジャバルは話した。
「我々はだ」
「革命を進め」
「そうしてですね」
「我々のマウリア支配を盤石にする」
「そして揺るがないものにしますね」
「そうなる様に進める、その為の教育だ」
 これがジャバルの考える教育だ、アウトカースト層がマウリアを支配する様になる為のものであるのだ。
  だからだ、今もこう言うのだ。
「優れた人材を育てるのだ」
「一人でも多く」
「そしてですね」
「これまでの屈辱を晴らし」
「我等こそが」
「本当の意味でのハリジャンとなる」
 祝福された者達にというのだ。
「だからいいな」
「はい、では」
「それではですね」
「エウロパの教育改革を学び」
「採り入れるべきものを採り入れる」
「そうしますね」
「そうする、アウトカースト層には色々理由を付けてだ」
 そしてというのだ。
「教育の予算もかなり使ってな」
「そのうえで」
「優れた人材を育て」
「他のカースト層を圧倒し」
「支配しますね」
「そしてカースト層の中に我々の支持者もだ」
 そうした者達もというのだ。
「増やしていく」
「そうもしてきますね」
「そして彼等の力も得て」
「そうしてですね」
「さらに革命を進めますね」
「そうしますね」
「それも無血でな」
 そのうえでというのだ。
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