第七百五十五話 ドラッグその三
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「あんなことをしても何にもならない」
「だから早死にするだけでしょ」
ジャッキーは言い切った。
「あんな体と心に悪いものやったらね」
「煙草以上の害毒だからな」
テンボも言い切った。
「やる奴は馬鹿だ」
「そう言うしかないわね」
「そんなのをやる位ならな」
「あたし達は推理小説読むわ」
「せめてお酒を飲むぞ」
「今夜あたしビール飲むから」
ジャッキーは自分の話をした。
「ネテロ=ウルブスさんみたいにね」
「ああ、ネロ=ウルフね」
エイミーはジャッキーが今誰のことを言ったのか理解した。
「あの人ね」
「あの人ビール好きでしょ」
「一日五・八リットル飲むのよね」
「お家にいてね」
ネロ=ウルフは安楽椅子探偵タイプでありそうして推理をするのだ、そして助手を徹底的にこき使うのが常である。
「洋蘭のお世話をしてるのよ」
「毎日一日二回」
「これは絶対にね」
この時代ネロ=ウルフのシリーズは多くの作家が書いているがどの作品でも彼は洋蘭が好きである。
「そしてお家の中で美食を楽しんで」
「ビールも飲むのよね」
「お水以上にね」
「それだけ飲んだら」
ビールをとだ、エイミーは思った。
「昔だったら痛風ね」
「なってたかしら」
「なってるわよ」
絶対にという返事だった。
「だって美食もでしょ」
「欠かさないわ」
「フォアグラとか大好きよね」
「そうよ」
「だったらね」
ビールに加えてそうした食生活ならというのだ。
「もうね」
「痛風になってるの」
「そうなってない筈がないわ」
昔ならというのだ。
「運動もしないし」
「だから太ってるし」
「それならね」
確実にというのだ。
「あの人はね」
「痛風なのね」
「他にもね」
痛風以外にもというのだ。
「色々病気持ってるでしょ」
「そうなの」
「ええ、それであの人みたいになの」
「ビールを飲むわ」
ジャッキーはネロ=ウルフの話を聞いてもこう返した。
「サラミと柿ピーでね」
「それで今のビールね」
「そうするわ」
「今のビールはプリン体ないからね」
そうしたビールが定着しているのだ。
「それでね」
「それ飲むのね」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
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