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神々の塔
第六十九話 トリックスターその十二

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「よく食べている、炒飯もな」
「海鮮ですね」
「うむ、そしてフカヒレスープもな」
 こちらの料理もというのだ。
「楽しんでいる」
「そうしてはりますか」
「ムニエルやアクアパッツァも好きになったしな」
 欧州のこうした料理もというのだ。
「パスタも然りだ」
「魚介類お好きになりましたか」
「そうなった、ではお主達が行ったらな」
 休憩の後上の階にというのだ。
「それからな」
「楽しまれますか」
「そうする、ではな」
「はい、これで」
「また機会があれば会おう」
「それでは」 
 別れの言葉を交えさせてだった。
 一行は宿屋で一泊した、戦をする前にそうした様にしてだった。
 上に登っていった、そこでマルコキアスとまた会ったが彼は一行に実に明るい口調でこんなことを言った。
「寿司はやはりいいな」
「昨日あれから召し上がられたんですか」
「そうした、特に昨日は鰻が美味かった」
 こちらがというのだ。
「握りのな」
「そやったんですね」
「そなた達も機会があればな」 
 綾乃に蛇の尻尾を振りつつ話した。
「寿司を食うのだ、特にだ」
「鰻をですね」
「そうするのだ、ではな」
「はい、また」
「機会があればな」
「お会いしましょう」
「そうするのだ、そしてだ」
 神霊はさらに言った。
「この世界をな」
「救うことですね」
「わし等に勝ったのだ、それならな」
「勝ったその力で」
「世界を救うのだ」
「そうします」
「ではな、健闘を祈る」
 マルコキアスは明るい声で一行を見送った、そこに邪悪さは一切なく一行は魔界の君主達が実はどういった者達かよく認識したのだった。


第六十九話   完


                 2024・4・8
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