第37話
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〜旧市街〜
ヴァン達がガレージに到着すると、傘を差したアニエスがガレージ前で待っていた。
「おっと。」
「用事、すんだみたいですね。」
「マジで待ってやがるとは、クソ真面目な小娘だな。」
アニエスを確認したヴァン達は車から降りてアニエスに近づいた。
「お帰りなさい、皆さん。記念公園の方はどうでした?」
「はいっ、滞りなく。」
「…………?なんだ、微妙に疲れた顔してるな。」
アニエスの表情がいつもと僅かに違うことに気づいたヴァンは眉を顰めてアニエスに指摘した。
「え……そ、そうですか?そんなことはありませんけど。その、急な用事ですみませんでした。今日の活動については――――――」
「―――――アンタが解決屋って人だな?」
ヴァンの指摘に対して答えを誤魔化したアニエスがヴァン達に謝罪しようとしたその時、アニエスと同じアラミス高等学校の制服を身にまとった男子学生が真剣な表情でヴァンに声をかけた。
「…………?」
「えっと…………?」
「なんだ、この小僧は。」
「ア、アルベール君?どうしてここに………」
男性学生と初対面のヴァン達がそれぞれ不思議がっている中、アニエスは目を丸くして男子学生に訊ねた。
「ああ、アラミスの同級生か。そういや制服も着ているな。」
「お、もしかして彼氏かよ?」
「!そうなんですかっ!?」
アニエスの反応で男子学生とアニエスの関係を察したヴァンは納得した様子で呟き、冗談半分で指摘したアーロンの指摘を本気にしたフェリは驚きの表情でアニエスに確認し
「い、いえ、昔からのお友達で――――――」
「単刀直入に言う――――――これ以上、”アニエスを誑かさないでくれないか!?”」
確認されたアニエスが答えかけたその時、男子学生はヴァンを睨んである要求をした。
「………………………………は?」
「ア、アルベール君っ…………!?」
男子学生――――――アルベールの要求に少しの間目を丸くして黙り込んだヴァンは呆けた声を出し、アニエスは困惑の表情で声を上げた。
「アンタの噂は色々聞いた…………なんでも違法スレスレの依頼をこなすヤクザ者だそうじゃないか!?どうせお人好しな彼女に付け込んで無理矢理働かせているんだろう!?」
「ま、待ってアルベール君…………!ヴァンさんはそういうのじゃ――――――」
「アニエス、君は黙っていてくれ!――――――どうした、答えられないのか!?」
(まさに”恋は盲目”ですね…………)
アニエスの制止の言葉を軽く流してヴァンを睨み続けるアルベールの様子にメイヴィスレインは呆れた表情で溜息を吐いた。
「まあ待て、落ち着
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