暁 〜小説投稿サイト〜
リュカ伝の外伝
分不相応な物は欲しがらない!
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身の愛車に見とれていると、背後から何者かが話しかけてくる。まぁ声で誰だか判ってるがね。

「メリー……目敏いなぁ……後で迎えに行く予定だったのに」
不意に下品な声かけをしてきたのは幼馴染みで恋人のメリーアン・モルトだ。
確認するまでも無い事だったけど。

「おばさ〜ん……ちょっとザルツを借りていきますねー!」
私の返答はガン無視して、玄関から顔だけを中に入れ、家の奥に居る私の母に大声で出かける旨を伝えて、やっと私に正対する。

「ほれ……魔道車(まどうしゃ)に乗りな! 運転の腕前を見させてもらうぜ!」
そう言って目の前の私を無視して助手席へと乗り込んだ。
ただ……この時驚いてしまったのは、彼女(メリー)の衣装だ。

基本が緑色でそこに赤と黄色の細いラインで構成されたチャック柄(?)と言うのだろうスカート……
何にそんなに驚いているのかと言えば、そのスカートが凄く短いって事なんだ。
今までに彼女(メリー)がこんなに短いスカートを履いてきた事が珍しい。
だって助手席に乗り込んだ際に、彼女(メリー)緑の下着が見えてしまったのだから。

冬で寒いから、スカートの丈ギリギリまでの黒いニーソックスで、寒さへの対応はしている様に見受けられる。
今更彼女(メリー)の下着が見えてしまっても、私的には見慣れた物ではあるのだが、チラリと見えてしまった現象に、少しばかりの心の動きを自覚してしまう……(何だろう……ちょっと見える事にドキドキする)

先に乗り込み準備万端な彼女(メリー)に促されるかの様な流れで、私も運転席へと乗り込んだ。
後部座席に自分の荷物(カメラや財布等が入ってる)を置く。
それを見た彼女(メリー)も、なる程と私を眺めながら、自分の荷物を後部座席へ……

ゆっくりとエンジンをスタートさせて……
「お客様……どちらに行かれますか?」
と、同乗者に問いかける。

「世界一周の旅へ!」
と冗談で返答(かい)されつつ、東中央地区の我が家前から、スタジアムが建設中の“スタジアム地区”へ自身の魔道車(まどうしゃ)を移動させる。


(グランバニア王都:スタジアム地区)

ここ(建設中のスタジアム)はグランバニアに住む者(どちらかというと若者)に現在人気のスポットで、出来上がってしまえば見る事が出来ない姿を観光しに来る人々で賑わっている。
近隣に住んでいるからこそ出来る観光だ。

とは言え、私も同じ事を考えており、建築途中のスタジアムと購入したてのマイカー(我魔道車)の写真を撮りたいと考えての行動である。
予定してる被写体には、一緒に来ている彼女(メリー)も含まれてるんだが、何時もとは若干違う服装で、写真に写される事を許可してくれるだろうか?

普段と違う衣装での写真撮影も
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