第10話 迫り来る悪魔達。炸裂!ライダーキック
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方不明なのは既に殆どの者が知っている事なのだ。故に知り合いの二人が飛んできたと言う事になる。
「あぁ、それなんだがなぁ。さっき本郷から言伝を頼まれてな。ルリ子ちゃん。君のお父さんが見つかったようだ」
「本当ですか?」
途端にルリ子の顔に笑顔が戻る。彼女は数週間前に父が行方不明となり心配の余り元気がなくなっていたのだ。そんな彼女の顔に元気が戻ってきたのを見て立花も恭也達も一先ずホッとする。
「それで、本郷も其処に居るんですか?」
「あぁ、場所はこの紙切れが指してるところだ」
「成る程、分かりました!」
「ワシはルリ子さんを連れて行く。君達も乗って行きなさい」
「いえ、自分の足で行きますんで」
立花の申し出を断り恭也と美由紀は置いてあったバイクに跨る。立花もまたルリ子を連れて自前の車に乗り込み本郷の記した場所へ向かう。
***
その頃、本郷は一人廃工場へ向かっていた。怪人達との戦闘を終えて急ぎ其処に向かっていたのだ。
「なのはちゃん、緑川博士。何事も無ければ良いが…」
本郷の胸中は複雑であった。何か嫌な予感がする。あの程度であの蜘蛛男が死んだとは思えないのだ。
もしかしたら既に緑川博士の隠れている場所に向かったのでは?
そんな予感がしたのだ。
「急ごう!」
バイクのアクセルレバーを思い切り回す。バイクが唸りを上げて速度を上げる。本郷の胸中を表すかの様に…
その頃、廃工場の屋根の上には本郷の不安の種である蜘蛛男が一足先に辿り着いていた。
だが、その姿は異様さを増していた。
手は四本に増し牙は更に鋭くなり、体からは体毛が生えていた。
明らかに蜘蛛を思わせる姿であった。
「裏切り者は…殺す!」
蜘蛛男が唸るように呟く。
彼が戦闘員達の手引きによりショッカー本部へと運ばれたのは数時間前に遡る。
「しくじったな蜘蛛男。ショッカーは小さな失敗も許さない。貴様は廃棄処分だ!」
「お待ち下さいショッカー首領! 今一度私に機会をお与え下さい。必ずや緑川博士を殺し、本郷猛を連れ戻して参ります。何卒、御慈悲を!」
蜘蛛男は哀願した。その願いを聞き入れたのか、蜘蛛男の横になっている手術台に向かい幾本もの手術用アームが向かってきた。それを見た蜘蛛男は安堵する。
「あぁ、ありがたき幸せ。必ずやショッカー首領のご期待に応えて見せます!」
「良くぞ言った。それともう一つ、貴様の姿を見たあの小娘も殺せ! あの小娘は只ならぬ存在だ。必ずや我等ショッカーの障害となるやも知れぬ。手段は問わん!」
「お任せ下さい。ショッカー首領!」
「ショッカー首領のご期待に応える為、お前等には死んで貰う!」
そう言い、蜘蛛
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