第10話 迫り来る悪魔達。炸裂!ライダーキック
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言う線もあるかも知れませんね」
リンディが顎に手を当てながらそう呟く。もしそうだとしたら一体誰が回収をしたと言うのだろうか?
ジュエルシードはとても危険な存在なのは明白な事だ。だが、その力は悪の道を行く者達にとってはとても魅力的な代物となる。
何せ単体でも膨大なエネルギーを得られる代物なのだ。それを兵器に転用出来れば恐ろしい兵器となりえる。
それだけは何としても阻止せねばならないのだ。
***
ショッカーの追撃から逃れたなのはと緑川博士の二人は今荒廃した廃工場の中に隠れていた。本郷の導きで此処に隠れるように言われたのだ。
「大丈夫ですか? 緑川さん」
「あぁ、それより済まなかったね。何の関係もない君を巻き込んでしまって」
緑川博士が謝罪をした。彼女もまたショッカーの姿を見てしまった。ショッカーは自分達を見た者を決して生かしてはおかない。彼女もまたショッカーに狙われる存在となってしまったのだ。
それが緑川博士に自責の念として圧し掛かってきた。
だが、なのはは首を横に振った。
「気にしないで下さい。私も本郷さんを探して此処に来たんですし。それにショッカーとは前にも会った事があるんです」
「そう言えば、君と本郷君は何処で知りあったんだい?」
「私がうんと小さい頃に、お父さんが仕事で大怪我して動けない時があったんです……」
それは、なのはがまだ小学生に入る前辺りの頃。
なのはの父高町士郎はその時行っていた仕事が元で大怪我を負ってしまい寝たきり状態となってしまったのだ。
そんな父の看病を母桃子が行い、店の切り盛りを兄の恭也と姉の美由紀の二人で行っていたのだ。だが、そんな中幼いなのはは家の中で一人寂しくしているのであった。
まだ幼い彼女の面倒を見ている暇がなかった為だ。その為とても寂しい思いをしていた時期があったのだ。
そんな時であった。なのはが家の前の玄関の所で座り込んでいた時にバイクと共に一人の青年が現れたのだ。
「やぁ、驚かせたかな?」
「えっと、貴方は?」
「僕は本郷猛。君のお兄さんに頼まれてね。君が元気にしているか見て来て欲しいって頼まれたのさ」
それが彼女と本郷猛の出会いであった。
また、これは聞いた話だったのだが、喫茶翠屋の方には本郷の知り合いで同じ様に喫茶店を経営している立花籐兵衛と言う人の協力のお陰で何とか盛り返したそうだ。
それで、なのはは本郷と何気ない話をしたり、一緒に遊んで貰う事で寂しさから開放されたのだ。この二人がいたお陰で今の翠屋があり、高町家があるのだ。
「だから、本郷さんが行方不明って聞いたら居ても立ってもいられなくて……」
「そうだったのか…すま
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