第9話 仮面の戦士
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太陽が昇り始めた頃の早朝。海鳴市にある小さな公園の一角。其処でなのはは一人魔力のトレーニングを行っていた。
地面に置いた空き缶を魔力弾をコントロールして何回も弾くトレーニングである。
魔力の向上だけでなく魔力弾のコントロールにも役に立つトレーニングである。が、このトレーニング側から見るとそうは思えないのだが実質かなりキツイ。現になのは自身の顔も徐々に苦悶の表情に変化しだしてきた。
「99……100!」
100回空中で弾いたのを皮切りに空き缶をゴミ箱へと弾き飛ばす。このままゴミ箱に入ればフィニッシュ達成であった。
が、空き缶はゴミ箱の角に辺り金属音を奏でながら地面に落ちた。それを見て残念そうな顔をしながらなのはは落ちた空き缶を広いゴミ箱へ入れた。
「はぁ〜あ、難しいなぁ」
【ですが、かなりの上達速度です。普通なら半年も掛かる事を数日でこなせるようになった事には驚きです】
「えへへ、何だかやる気でるなぁ」
例えお世辞でも褒められるのは嬉しい事だ。なのはは心底そう思えていた。
その後も基礎トレーニングとして簡単な筋トレ等も行い早朝の特訓は終了した。早朝トレーニングを終えたなのはを出迎えてくれたのは家族の笑顔であった。
昨夜の出来事は家族には話してない。自身が魔法少女となって各地で暴れている怪獣と戦っているなどと知ればきっと家族は心配する。
辛い事だが隠し通すしかないのだ。
「お帰り、今日も公園でランニングかい? 張り切ってるなぁ」
「えへへ、今度の体育のテストで良い点取りたいからね」
尚、公園でのトレーニングに関しては体育のテストに向けての自主トレと言う事にしてある。
勿論人目を気にしてでの早朝なので眠いなど言ってはいられない。そのせいか普段は苦手だった早起きも出来るようになったのは儲け物とも言える。
そんな感じでなのはの自主トレーニングはかれこれ一週間は続いた。
今の所管理局から何の連絡も来ていない。捜索こそしているのだろうがまだ見つけられてないのだろう。
そんな考えを頭に浮かべながら食事をしようとした時、今朝のニュースが報道されていた。
【此処1週間で突然行方不明となる事件が多発しています。警察も必死の捜索を続けておりますが以前として行方が分かっておりません。行方不明になった人は以下の通りです。
林五郎さん、山野剛さん、本郷猛さん……】
どうやらニュースでは最近噂になっている行方不明事件を報道していたようだ。だが、その中にある人物の名前があった。
「何! 本郷が行方不明だって!」
「え! あの本郷さんが!?」
恭也となのはが驚きの声をあげた。勿論他の家族も驚いている。
本郷猛。
彼はこの高町家とはそれなりに顔の通じ
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