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スーパーヒーロー戦記
第9話 仮面の戦士
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トだ。お前は我等ショッカーの怪人として改造される栄光ある人間として選ばれたのだ」
「しょ、ショッカーの怪人だと? 何を訳の分からん事を言っているんだ!」

 本郷は信じられなかった。まるで、出来の悪いSFホラーでも見せられてるかのような感覚だった。
 だが、違った。目の前にあったのは不気味な空間だけじゃない。その周囲を不気味なペイントを施した医者達が揃っている。

(俺は…俺は一体どうしちまったんだ? 確か、俺はついさっきまでおやっさんと…)

 本郷はつい先ほどまでの事を思い出した。
 それはある高原での事。来るべきモトクロスカップに向けて最期の追い込みをしていたのであった。

「うん、良いタイムだ。だがこんなんじゃぁグランプリは狙えんなぁ」

 本郷猛の専属コーチである立花籐兵衛が苦い顔をして猛にそう言ってきた。それを聞いた猛が眩しい笑顔を放って言い返す。

「分かりました。それなら次は後10秒位タイムを縮めてみますよ」
「その意気だ。それ行って来い!」

 立花に背中を後押しされる様に猛が再びコースを走り出した。普段から走りなれた道の険しいコースである。
 が、これを自在に走れるようになればグランプリも夢じゃない。その為の追い込みでもあったのだ。
 そんな時だった。自分の背後から迫る数台のバイク集団があった。明らかに不気味な集団だったのは覚えている。

(何だ? この俺に挑戦しようって連中か? 面白い!)

 普段なら乗らないが今回は逢えてその挑戦に乗る事にした猛はバイクを吹かしてスピードを上げる。それに追いすがる様にバイク集団もスピードを上げだした。
 やがてコースが視界の悪い林方面に差し掛かった頃だ。突如目の前に謎の網が現れたのだ。回避できずにその網に捕まってしまう猛。
 そして、それを見てゆっくりと歩み寄ってくる不気味な集団。其処で猛の記憶は途切れてしまっていた。
 猛の思考は此処で再び不気味な空間に戻される。

「俺を……俺を一体どうするつもりだ!?」
「本郷猛。貴様はこの1週間の間に我等ショッカーの科学人の手により栄光ある改造人間として生まれ変わったのだ。もう貴様はかつての様な脆弱な人間ではない!」
「なっ! 俺が改造人間だと!?」

 猛は驚き自分の体を見た。其処にあったのは緑と黒をイメージしたスーツを纏った自分の姿があった。
 しかも体に妙な違和感を感じる。恐らく既に身体の改造は終了していたのだろう。それが彼等の言う改造人間と言う事なのだろうか?

「今から貴様の体に5万ボルトの電流を流す」
「何!」

 猛は戦慄した。5万ボルトの電流など並の人間では耐えられる筈がない。一瞬にして黒こげとなってしまう。

「普通の人間ならば一瞬の内に黒焦げとなって死んでしま
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