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SAO─戦士達の物語
MR編
百六十二話 姉、襲来(前)
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示す。

「怜姉さん、此方は結城明日奈さん、高校の同級生で俺の彼女。で、明日奈、話した通り俺の従姉の姉さんで、桐ケ谷怜奈さん」
「初めまして、結城明日奈です。和人君とお付き合いさせていただいてます」
「はい、ご丁寧に。……うぅん!なんか感慨深いわ、「和人君とお付き合い」なんて言葉を聞く日が来るなんてねぇ、しかもこんなに早く!」
「どーいう意味だよ……いやそういう意味だろうけどさ……」
「拗ねない拗ねない」
少々ぶっきらぼうな言葉に柔らかく笑い掛けながら、怜奈は軽く肩をすくめた。

「ちょっとビックリしたってだけよ、ほら、小学校の高学年位からカズってば思春期?っていうか反抗期っていうか、そういう時期あったじゃない?顔はかわいいのにぶっきらぼうっていうか、あ、でも、可愛いのは可愛かったのよ?あの年ごろの男の子っぽいかっこつけもあったりとかして「ちょおっちょちょっちよぉ!!」」
「姉貴、それ話してっと空港 (ここ)で一日立ち話して時間潰す羽目になんぞ、あとそろそろカズの顔がやべぇからやめてやれ」
「おっとっと、ゴメンゴメン話逸れてた、あ、聞きたかったら後で教えてあげるからね?「姉さん!!」はいはい」
割と本気になって抗議の声を上げる和人を笑いながら両手で制して、彼女は明日奈へと向き直る、明日奈としてはこのまま和人の昔話を聞いていてもよかった、というより大いに興味がある所ではあったし、あとで彼には内緒でこっそり聞いてみようか、などと考えていると視界の端で詩乃の眼がキラリと光るのを見た。どうやら聞き手は二人になりそうだ。

「それじゃ改めて、桐ヶ谷怜奈(れいな) と言います。生まれはこっち、今住んでるのはアメリカ。仕事は研究者兼企業アドバイザーってとこかしら。気持ち的には、 本職は涼人、 和人、 直葉、 美幸、 詩乃、みんなのお姉ちゃんって感じです。こちらこそ、貴女に直接会えてとっっても嬉しい!私の方はそのうち明日奈さんのお義従姉ちゃんにもバリバリなる予定だから、よろしくね!」
「……!はいっ!」
差し出された手をしっかりと握る、 明日奈が抱いていたもろもろの心配事は、どうやら直葉や涼人の言っていた通り杞憂であったらしい。 握手ついでにじっとこちらを見つめて「ところでハグしていいかしら?」と聞いてくる彼女に笑いをこらえきれずに吹き出しながら、今度こそ明日奈は頷いた。

「ちなみに怜奈さんって、皆さんにこうしてるんですか?」
「まさか、愛してる人と、好きな人、あとは仲良くなりたい人だけよ?」
抱き合いながら、ふふふ、と少し冗談めかして笑いながら明日奈から離れた怜奈はけれど、 少し興味深そうに自分が預けていたのとは逆側、 明日奈の右肩に注目して小首をかしげる。

「 ところで気になってたんだけどそっちの子は?初めましての子よね?
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