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スーパーヒーロー戦記
第8話 もう一人の魔法少女
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怖いのだ。
だが、怖がってなどいられない。
自分が戦わなければ更に大勢の人達が怖い目に会う事となってしまうのだ。

「怖いけど…私が頑張らないと!」

自身にそう言い聞かせて恐怖心を振り払い、デバイスから数発の魔弾を放った。
桜色の閃光の魔弾が化け物目掛けて飛んでいく。
だが、その全てをしなやかな動きで華麗に化け物はかわした。
そしてかわしざまになのはに向かって飛び掛ってきた。

「きゃぁっ!」

咄嗟に倒れたから外れた物の、あの牙に噛まれたら一溜まりもない。
一撃貰えば終わりなのだ。

「レイジングハート! ディバインバスターは撃てないの?」
【危険です! 此処の様な狭い空間でディバインバスターを撃てば被害は甚大です。それにあの様に動きの素早い相手には不向きな武器です】

レイジングハートの言う通りだった。
ディバインバスターの威力はなのは自身が一番良く知っている。
マジンガーZやウルトラマンの武器が通じなかったあのアントラーを一撃で葬った武器なのだ。
あれをこんな雑木林の生い茂った場所で使おう物なら付近に甚大な被害が出てしまう。
また、魔力のチャージに時間のロスが発生してしまいその間無防備な状態となってしまうからだ。
即ち大技で仕留める事は出来ないのだ。

「それじゃ、アクセルシューターとかバインドで仕留めるしかないって事?」
【そうなります】

とは言うものの、あの様に機敏に動く化け物を相手にまだ戦闘面で不慣れななのはがアクセルシューターやバインドで仕留めるのは難しい。
だが、やるしかないのは事実なのだ。

「シュート!」

なのはが叫びデバイスから魔力弾を放つ。
しかしそのどれも華麗にかわされてしまう。
かわした隙にバインドを掛けようとしたがやはり駄目であった。
動きの素早い化け物を相手にバインドで固めるのは相当の錬度が必要なのだ。
その点ではなのはにまだそれが欠けていた面があったのだ。
その上、敵の動きが素早く狙いが付け辛い。
それが更に敵の厄介さであった。

「くっ…あ、当たらない…早くて狙いが定まらない」
【落ち着いて下さいマスター。焦っていては当たる物も当たりませんよ】

レイジングハートが注意するも敵から放たれる威圧感とジュエルシードを早く封印しなければと言う使命感の為かなのはの中で焦りは募っていくばかりだった。
それが災いとなり一気に化け物が間合いに入るのを許してしまった。
化け物の鋭い爪が唸りを上げて襲い掛かってきた。
咄嗟になのははレイジングハートのデバイスでそれを受け止める。
が、力の差が有りすぎた為になのはの手からデバイスが弾かれてしまいその拍子になのは自身も地面に叩きつけられてしまった。
其処へ化け物が上に圧し掛かってきた。

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