暁 〜小説投稿サイト〜
リュカ伝の外伝
良くも悪くも潔癖症
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
(グランバニア王都:中央地区・それなりステーキ)
ピパンSIDE

「責任重大ですね」

「君は……この前の遣り取りで異様にデボラ伯母さんがブチ切れた事を憶えているかい?」
「憶えてますよ。突然リュカ様と特にウルフ閣下に強い殺意を向けましたからね」
そこまで怒る様な事を言ったかな? って感じだったけど。

「もう言ってしまってるけど、デイジーは僕の妹なんだ」
「……ワザワザ言い直すって事は、言い回し的な意味では無くて“親が同じ”って意味で良いですか?」

「そう言う意味だよ。所謂腹違いの妹だ。君の周りにも大勢居るよね。ティミーさんとリュリュさんとか!」
「居ますね……リュカ様がはしゃぎ過ぎちゃって」

「“はしゃぎすぎ”……ね。まぁ良いか悪いかは今討論する必要性は無いよね!」
「無いですね。でも俺は、どちらかと言えば反対派ですけども」
あぁダメダメ……討論に発展しそうな事を言っちゃ!

「如何してそうなったかとか、そう言うのってその当時の当人達の心次第であると思われるんだ。だから『今更蒸し返すな』ってのも真実だし、今まで問題なく進展してきたんだから、ワザワザ皆を混乱させる様な事はしないのが一番良いと思う」
今日は家族に纏わる事しか言わないって事だね。

「僕としてみれば、父さん(アンディー)母さん(フローラ)を愛しているから、浮気をすると思ってないけど……伯母さん(デボラ)父さん(アンディー)を愛していたらしく、当時は止められない事になちゃったんだろう」

「その結果が15年後(?)の今ですか」
「まぁそうなるね。でも問題なのは、この時にお祖父様(ルドマン)が騒いでしまった事なんだ」
普通は騒ぐよねぇ……

「父親としては娘を妊娠させた男に当事者としてその話し合いに参加させたいでしょうからね。騒ぐって表現も失礼な気がしてしまいます」
「確かにそうだね。君は熟々(つくづく)ティミーさんに思考が似ているねぇ(笑)」

「そ、そうですか?」
「悪い事じゃ無いよ。正に正義の味方って考え方な気がする」
ティミー殿下に似ている……悪い気はしない。

「余談の部類に入るけど……この時に『デイジーの父親がリュカ様なのか?』って疑いをお祖父様(ルドマン)が持っちゃってね。ほら……言うまでも無くリュカ様には疑いをかける要素が多分に存在するからね(笑) 疑われて呼び出されて詰問を受けたそうなんだ。本当に違う訳だし、リュカ様も聡いからこの時点でデイジーの父親が誰なのかは、瞬時に理解して把握。性格も相俟って冗談半分で『僕は父親じゃぁないけど、父親無しって可哀想だから生まれてくる子のパパになっても良いよ(笑)』って言ったそうだ」

「まぁそうなりますよね……でもリュカ様は何で真相を知ってるんです
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ