暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第205話:絞り出される怒り
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げられてしまった。
自分達以外誰も居なくなった光景に、颯人は溜め息を吐きながら変身を解いた。そして改めて周囲を見渡し、最後にコンサートが行われていた会場を見る。
魔法で視た未来ではアルカノイズの攻撃などで崩壊したコンサート会場が、今はその形を保ちながら興奮冷めやらぬ観客達で賑わっている。
会場が健在な様子に安堵する颯人に、同じくギアを解除して隣に立つ奏が微笑みかけた。
「颯人……ありがと」
「あぁ」
戦闘が終わった事は即座に本部へも知らされた。もしもと言う事態に備えていた弦十郎達は、会場が無事で観客にも誰1人犠牲者が出ず、戦闘に参加した者達も全員無事と言う文句のつけどころのない結果に笑みを浮かべた。
「何とかなったようだな」
「そうね。ん〜! 皆、お疲れさ――」
弦十郎に続き了子が発令所の皆に労いの言葉を掛けようとしたその時、突然部屋全体に響き渡る程の音が響き渡る。何かを強い力で殴りつけたような音に、全員が何事かと音のする方を見ればそこには誂えられたコンソールに拳を叩きつけて肩を震わせているアリスの姿があった。
震えていると言っても、それは喜びに震えているのとは明らかに違う。見ただけで分かる程に感じられる怒りのオーラに、誰もが目を見開き口を半開きにして唖然としていた。
その視線を受けつつ、アリスは絞り出すような声で呟いた。
「何故……何故……!? データは全部破棄した筈なのに……!?」
震える声でそう呟くアリスの視線は、手元のコンソールの画面に映し出されたミラアルクに向けられているのだった。
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