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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第205話:絞り出される怒り
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奪ったラピスの力を乗せた砲撃。あれを受け止める際に響達装者はそのエネルギーを用いて纏うギアをリビルドした。お陰で従来のギアに比べて大きく出力を上げる事が出来るようになった訳だが、その代償として彼女達はイグナイトもジールを失ってしまっていたのだ。
ミラアルクはその事を知っていたのである。
「決戦機能を失って、戦力ダウンしたのは調べが付いてるんだゼ!」
決戦機能が使えなければ、単純な出力勝負では負けないとミラアルクが響を押し込もうとする。が、彼女はそれに抗い逆にミラアルクを押し返し始めた。
「だからって、負ける訳にはぁッ!」
徐々に響の腕がミラアルクを押し返す。それに対し、ミラアルクは響の目をしっかりと見据えながら、その目をステンドグラスの様に輝かせた。
「ッ!?」
直後、響は一瞬意識が途切れたようなおかしな感覚を覚えた。まるで授業中に一瞬居眠りをしてしまったかのような、僅かに時間が飛んでしまったような奇妙な感覚。思わず力が抜けかけるのを、彼女は気合で押し退けミラアルクを無理矢理引き剥がした。
「くっ!?」
「な、何ッ!? 今のは……」
未だ何処かフワフワとする頭から、靄を払う様に頭を手で押さえながら首を振る。そんな響の姿に、ミラアルクも苦い顔をした。
「チッ、流石に虚を突かないと、目くらまし程度か……」
互いに苦い顔をしながら睨み合う響とミラアルク。
S.O.N.G.とジェネシスの戦いは一進一退の様相を呈しながら、しかし長時間戦っている颯人達の方が徐々に押されつつある。
そんな中で颯人は一瞬の隙を見てフレイムドラゴンとなり、オーガを相手に尚も激しい攻防を繰り広げていた。
「フンッ! ぜぁぁっ!」
「くそ、この野郎ッ!」
〈チョーイイネ! スペシャル、サイコー!〉
ドラゴンの力を借りながらも尚こちらを圧倒してくるオーガの力に、颯人は悪態をつきながらもスペシャルの魔法を使い強烈なブレスによる攻撃をお見舞いした。生半可な防御では防ぐ事叶わない威力の火炎。
だが次にオーガがやってきた行動は、颯人の予想を超えていた。
「ハッ!」
〈イエス! スペシャル! アンダスタンドゥ?〉
颯人のスペシャルに合わせる形で発動したオーガのスペシャル。するとオーガの体が左肩から右腰に掛けて裂ける様に大きく開き、その中に颯人が放ったブレスが吸い込まれて消えてしまった。
「はぁっ!?」
防がれるか避けられるかするのは予想していたが、まさか吸い込まれるとは思っていなかった颯人は一瞬驚きその場で固まってしまった。オーガはその隙を見逃さず、颯人に向けて手を向けるとその手から先程彼自身が放ったのと同じ炎を放ち攻撃してきた。
「喰らえッ!」
「なっ!? う
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