第7話 バラージの青い瞳
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とほぼ同時に早川は両手から何かを飛ばした。
一瞬針がぶつかり合う音がしたかと思うと蜘蛛男の目の前にそれはあった。
それは蜘蛛男が飛ばした毒針であった。
真ん中から真っ二つに裂けている。
そして、蜘蛛男の頭部にある角に何かが突き刺さっていた。
それは細い針であった。
早川は細い毒針を更に細い針で真っ二つに裂き、尚且つ蜘蛛男の頭部の角に突き刺したのだ。
「え? えぇ! 一体何がどうなってるんですかぁ?」
「お嬢ちゃん。要は俺が日本一だって事さ。これで分かっただろ? 俺の腕前が」
「ぐぐっ…た、確かに腕前は分かった。だが、そんな物此処では何の役にもたたんわ! やれ!」
『イーー!!!』
蜘蛛男が命じると戦闘員達が一斉に早川に襲い掛かる。
そして、殴る蹴るなどの暴行を始める。
「あぁ、早川さん!」
「ハハハ、馬鹿め! 我等ショッカーに楯突くからそうなるのだ!」
悲鳴に似た叫びを上げるなのはの前で蜘蛛男が勝ち誇ったかの様に笑う。
その前で戦闘員達が未だに暴行を続けていた。
「どれ、そろそろ良いだろう」
戦闘員達が暴行を止めて引き下がる。
だが、其処には誰も居なかった。
無論、暴行をしていた筈の早川の姿など何処にもない。
「い、居ない! 奴が居ない! 一体何処に居るんだ!」
居なくなった早川を探す一同。
その時、遠くから何かがこちらに向かってくる音がした。
戦闘員達が音のした方を向く。
其処で見たのは、赤いスーツを纏った何者かが操る赤い車が目の前に迫っていた光景であった。
『ギイィィィィッ!』
成す術もなく轢き逃げされていく戦闘員達。
残ったのは蜘蛛男唯一人であった。
「な、何者だ貴様!」
車から降りた者を前に蜘蛛男が指差す。
するとその者は笑いながら声高々に名乗る。
「ズバッと参上! ズバッと解決! 人呼んでさすらいのヒーロー! 怪傑ズバット!」
「か、怪傑ズバットだとぉ!」
「そうだ。罪のない人々を殺し、今正に幼い命を奪おうとするその悪行。このズバットが許さん!」
「ほざけ、返り討ちにしてくれるわ! ホァァァッ!」
雄叫びを挙げて蜘蛛男がズバットに向かっていく。
蜘蛛男が繰り出す攻撃の数々を難なくかわしていくズバット。
そして、かわし様に手から鞭を取り出し蜘蛛男の首に放つ。
首に絡まった。
「グゥッ!」
首に絡まった鞭を解こうともがく蜘蛛男。
だが、そんな蜘蛛男を後ろから蹴り倒す。
うつ伏せに倒れた蜘蛛男の上に跨りズバットが鞭の力を更に強める。
「さぁ、聞かせて貰うぞ! 2月2日に飛鳥五郎と言う男を殺したのは貴様か?」
「何、2月2日だと? 知らん。その時俺はまだ調整中だった。殺人が出来る筈がない!」
「しら
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