第7話 バラージの青い瞳
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況だった。
目の前に要る輩達は明らかに普通じゃない。
それに、今のなのはにはレイジングハートがない。
その為バリアジャケットを纏う事もデバイスで迎撃する事も出来ない状況なのだ。
正しく絶体絶命の状況と呼べた。
だが、そんな時、何処からともなくギターの音色が聞こえてきた。
その音色は何処か悲しげな曲で、そして儚げに聞こえてきた。
「な、何だこのギターの音色は?」
戦闘員達や蜘蛛男もその音色の主を探していた。
そして、それはマジンガーZの頭部に立っていた。
黒いジャケットとズボン、それにカウボーイハットに白いマフラーをし、白いギターを弾いている。
「貴様! 一体何者だ! 我等の邪魔をするとどうなるか分かってないのか?」
「フッ、ショッカーともあろう者が子供相手にムキになってるのを見ててつい茶々入れたくなっちまってなぁ」
青年が笑いながらそう言う。
ギターを背中にしょい返すと飛翔して蜘蛛男の前に降り立つ。
戦闘員達が警戒の眼差しを青年に向ける。
「貴様、余程死にたいらしいなぁ? 死ぬ前にこの俺様の名を聞かせてやる!」
「その必要はないぜ。ショッカー怪人の蜘蛛男。噂は知ってる。何でも毒針の腕前は超一流。狙われた者の末路は絶対の死。巷じゃもっぱらの噂だ」
「当然だ。俺はショッカーで改造された改造人間だ。この俺様の毒針は猛毒だ。食らえば忽ち肉が溶けてこの世から骨の一本も残さん。俺の腕前は世界一よ!」
自信満々に蜘蛛男が言う。
だが、それを聞くと青年が鼻で笑い出した。
「世界一? 確かにそうだろうよ。だがなぁ、お前さんの腕前…【日本じゃぁ二番目】だぜ」
青年が指日本を突き出してそう言い放つ。
それには蜘蛛男も怒りを露にしだす。
「な、何! この俺様が二番目だと! では日本一は誰だ!」
「フッ…目の前に居るだろう?」
帽子の唾を持ち上げて自分を指差す。
「な、なにぃ! 貴様ぁ、何処の馬の骨とも知らない分際で生意気な事を…どうやら余程死にたいようだな」
「く、蜘蛛男様! こいつはあの早川健と言う男です! かつて我等ショッカーも狙っていた男です」
「何! 貴様、まさかあの私立探偵の早川健か?」
「ほぅ、どうやら俺の名もそれなりに知れ渡っているようだな。ところで、どうするんだ? 勝負するのかしないのか?」
「聞くまでもあるまい」
忽ち戦闘員達がその場から退き、蜘蛛男と早川健の二人になった。
二人が互いにじっと睨みあっている。
(馬鹿め、貴様など俺の毒針で一瞬にしてあの世に送ってやる)
蜘蛛男の脳裏には毒針を食らい肉が溶け骨も残さず消えていく健の姿が浮かんでいた。
そして、一瞬の勝負が始まった。
蜘蛛男が口から猛毒の染み込んだ毒針は発射する。
が、それ
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