第7話 バラージの青い瞳
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ばっくれるんじゃねぇ。正直に吐いた方が身の為だぜ!」
「ほ、本当だ! う、嘘じゃない! い、命だけは助けてくれぇ!」
先ほどまでの威勢はどうした物か。一転して助けを求める情けない姿が目の前に映っていた。
「さぁて、どうした物か? このまま首の骨をへし折ってやっても良いんだがなぁ。そうすりゃ喜ぶ連中も大勢居るだろうよ」
「ひ、ヒィィッ!」
不気味に呟くズバットに恐怖を感じる蜘蛛男。
だが、その時ズバットのヘルメット部分からなにやら警告音らしき音が聞こえてきた。
「ちっ、肝心な時に!」
「い、今だ!」
僅かに力が緩んだ隙に蜘蛛男がズバットの拘束を掻い潜り逃げ延びる。
「覚えていろ怪傑ズバット! 貴様の顔は覚えたからなぁ!」
「やれやれ、悪党に覚えられるのは慣れっこなんでな。生憎俺はてめぇの顔を覚える気はねぇぜ」
「おのれぇ、今に目に物を見せてやる! 覚えていろぉ!」
そう言い放つと蜘蛛男はまるで煙を撒くかの様に消え去ってしまった。
今から追っても間に合わない。
そう判断したズバットはスーツを脱ぎ元の早川健に戻った。
「さてと、怪我はなかったか?」
「は、はい! 有難う御座います」
「なぁに、礼は要らないぜ。何せこれは俺の性分なんでな。ところで、何でまた一人でこんな広大な砂漠を歩いてるんだ?」
事情を知らない早川はなのはに尋ねた。
それになのはは答えた。
自分達の仲間が逸れてしまい今一人で探し回っていた事。
そして目の前に埋もれているマジンガーZを引き上げようとしたらショッカーの怪人に襲われた事。
「鳴る程、これが音に聞いたスーパーロボットマジンガーZか。しかし乗り手が居ないんじゃ木偶の坊と同じだな」
早川が動かないマジンガーを見て呟く。
言い返そうと思ったが止めた。
確かに早川の言う通りだからだ。
確かにマジンガーは凄いロボットだ。
だが乗り手が居なければマジンガーもその力を発揮する事が出来ない。
「早川さん、マジンガーを動かす事って出来ませんか?」
「フッ、任せな。俺は何をやらせても日本一の男だぜ」
笑みを浮かべながら早川はパイルダーのハッチを開き中に入る。
「成る程、こりゃ素人が動かそうとしたら1年は掛かる代物だな」
「そ、それじゃ駄目なんですか?」
「フッ、前にも言った筈だぜお嬢さん。俺はロボットの操縦に関しても日本一なのさ」
(聞いた気がしないんですけど)
内心そう呟くなのはを他所に早川は操縦桿を握り締める。
エンジンを始動させて操縦をする。
すると今まで動かなかったマジンガーZが動き出したのだ。
砂場から立ち上がり雄雄しきその巨体が大地に立ち上がる。
「凄い! マジンガーが立ち上がったぁ!」
「ま、俺に掛かれ
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