第7話 バラージの青い瞳
[2/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
マジンガーは飛行出来ない。それを決定付けられてしまったのだ。
マジンガーが飛べない以上飛行型の敵に対しては地上から狙い撃つと言う分の悪い戦いを強いられる事となる。
それを聞いた甲児は不貞腐れながら格納庫を後にした。
「くそっ、このままじゃ俺がなのはちゃんやウルトラマンの足を引っ張る羽目んなっちまう。どうすりゃ良いんだ!」
壁を叩き甲児は悩んだ。やはり空を飛ぶ力が欲しい。
幾ら無敵のマジンガーZでも空中戦と言う穴をもし敵が知ったら其処を重点的に攻めて来るのは明白だ。
そうなる前に何としてもマジンガーを空へ飛べるようにしなければならない。
でなければ、この先マジンガーに待つのは敗北の二文字だけなのだから。
甲児が悩んでいるのと同じ様に、なのはもまた悩んでいた。
自分ではジュエルシードの封印は出来ても決定的なダメージを与える方法がない。
その為甲児のマジンガーZやウルトラマンの助力なしでは物体に憑依したジュエルシードや怪獣に太刀打ちできないのだ。
現在必死に攻撃魔法の練習に励んでいるが中々上手く行かず苦悩の日々が続いている。
「なのは、あんまり自分を責めちゃ駄目だよ」
「うん、でも…私がもっと戦えるようにならなくちゃ皆に助けられてばっかりだし…」
ジュエルシードの封印だけ出来たとしても他の戦闘で戦力にならなければ意味はない。
しかし今のなのはにとって怪獣や機械獣の存在は余りにも強大な存在でもある。
何とか敵に大ダメージを与えられる方法があれば良いのだがその方法が見つからず再び苦悩の日々を送る。
そんな悪循環に似た感情が今、科学特捜隊の中を覆っていた。
その日の夜、なのはは不思議な夢を見た。
砂漠の中にある町。
その町は廃れてしまっており、現在は老人しか居ない。
その町を治めていると思われる一人の美しい女性。
その女性が必死に祈りを捧げている像があった。
その像は何処かウルトラマンに良く似ていた。
そして、そのウルトラマンらしき像の手には青く輝く石が持たれていた。
***
「う〜ん、変な夢だったなぁ〜」
朝、目を覚ましたなのはが目を擦りながらそう言った。
回りを見渡すと其処は普段見慣れた部屋じゃない。
其処は科学特捜隊内に用意された仮眠室だった。
今なのはは科学特捜隊の中で寝泊りしている。
なのはのもう一つの悩みの種であった。
もうかれこれ何日家に帰ってないだろう。
きっと家族は心配している。
一応連絡はしているがその度に家族の心配そうな声が聞こえてくる度になのはは自分が悪い事をしている様な気がしてきた。
早く家に帰りたい。
そんな思いがあった。
「…起きよう」
何時までも暗いままではその日一日が暗くなってしまう
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ