愛して、恋して、大人になる
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から妹の君への気持ちを推測する事は十二分に出来るんだよ。その結論として妹は君の事を大好きになっているんだ」
「ほ……本当ですか!?」
「勿論……妹も恋をするのは初めてだし、今の自分の感情が何なのかは、まだ理解してないらしく如何して良いのかを僕に相談してきてるレベルではあるのだけど……でも間違いなく君の事が大好きなのは断言出来る」
「そ……そうなんですね!! う、嬉しいなぁ!!」
隠すつもりは無かったのか。上着のポケットから封筒を取り出し、嬉しそうに目を細めてそれを眺めている。彼は完全に妹を好きでいると断言して良いな!
妹の書いた文字入りの封筒……ピパン君は中身を取り出しこそしないが、我々の座る席のテーブル上でクルクル回して愛おしんでいた……が、そのタイミングで彼が注文した料理が届き、目の前に展開される。油が跳ねて手紙に付いてほしくない彼は慌ててポケットへと封筒を仕舞った。
そして気持ちを手紙から料理にシフトして、年頃の少年らしく目の前の肉に齧り付く!
僕も自分が注文した料理に手を伸ばし、彼程では無い空腹感を満たす行動に出る。
僕も全然若い自覚があるし、今日もそれなりの量を注文したと思っているのだが、更に若く体育会系であり既に運動でスタミナを消費している若者には敵わない。
僕の倍は頼んでいるのに、僕の倍近いスピードで完食に向かっているのだ!
足りなきゃお替わりすれば良いのだから、そんなに慌てて食べなくても……
本人的には別に慌ててるワケでは無いのだろうけど、そう感じてしまうのは一般人の感覚だぞ。
妹の件で安心したのか、追加オーダーをしてそれを完食……そしてデザートも完食した若人……
ミタ・コーラを飲み干して、軽く口内でゲップをすると、本格的に空腹感と心が落ち着いたのか、僕の方を正視する。
「ではルディーさんのお心根を聞かせて頂きましょう」
ふぅ〜……流石はリュカ様の遺伝子イケメン。
正対されて真面目な顔で迫られると、僕の様な青二才では太刀打ち出来ないカリスマオーラを放ってくるよ。ティミーさんから、よく感じる奴だ。
「別に何ら悪事を画策しているワケじゃないよ。僕は本心で……………………」
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「……と言うワケで、二人の仲を進めたいんだ。僕は君の事が弟として好きだからね」
「そ……それは……ありがとうございます。俺も生意気を言わせてもらうと、ルディーさんの事が兄貴の様に好き……尊敬していますから、本当に嬉しいです」
「うん。じゃぁ僕等もお互い両思いだったって事だね」
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