愛して、恋して、大人になる
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
イロム・グランバイア陛下と血が繋がっている。
そんな彼は謙遜なのか鈍感なのか、自らは『モテない』と言って居るが、そんな彼に僕の大切な妹が恋をしてしまっているのだ。
彼は凄く良い奴だし、彼が弟になってくれるのは凄く嬉しい事だし……
僕的に全力で二人の仲(と言うか関係性)を応援+協力したいと考えている。
多分、お祖父様を始め家族は反対をしないと思っているが、何分彼女の母親が厄介で、娘を溺愛しすぎているから“好きな男”が出来たとか、“彼氏”が出来たとか急に言われたら半狂乱で我が儘を言って物事を面倒くさくしてしまうと予想してるので、可能な限り事前に問題事を排除しておきたいのである。
何よりも、先程言った通り彼はリュカ様と血が繋がっており、数々の要因によって彼女は彼の事を毛嫌いしているから、ある程度二人の関係が進んで彼女も我が儘を言えない状況にしておく事が重要なのだ。
僕とピパン君は雑談を交えつつ、オーダーを終わらせてステーキが来るのを待つ状態に……
「……でさぁ、さっきの話の続きなんだけど」
「デイジーさんの俺への依存……ですか?」
「うん」
「あれだけの美人ですからね……今住んでいるサラボナに、彼氏が居るのでは?」
「あの娘は極度の人見知りだ……彼氏を作るなんて無理な事だよ」
「ですが、それが俺への好意に変換されるって事にはならないでしょう? 別に構いませんけど、困った時に頼れる存在……正に“依存”する為の存在では無いのですか?」
拗ねている……と言うより悟っていると言った方が良い表情でデイジーからの感情を受け取っている……まぁ今の場合はデイジーからと言うよりも、彼女の気持ちを推察している僕の言葉なんだけどね。
「多分……昨日……妹から手紙が来てるだろ?」
「!?」
ピパン君の反応からすると手紙は来てるみたいだね。
「別に驚く事じゃ無いよ。解った理由は僕の方にも届いていたからだよ。“序で”とか“纏めて”とかじゃ無くたって、真面目な娘だから僕の方に手紙を送ればお世話になった……妹の事だから“迷惑をかけた”と思ってかもしれないけど、手紙くらいは送ると予測出来るんだ」
不意に部活のユニホームの上着の右ポケットを触るピパン君。
如何やらそこに仕舞って持ち歩いてるんだな。
イケメンだけど可愛いなぁ……相当妹の事を好きになってくれているみたいだ。
「流石に君の手紙の方に何が書いてある事は予測出来ないけど、僕の方に書いてある事は当然全て読む事が出来るから、そこ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ