第5話 ウルトラ作戦第一号
[9/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た方を向くと其処には一人の青年が居た。昨夜赤い球と一緒に姿を消した青年であった。間違いない、この人がハヤタ隊員なのだろう。
「も、もしかして…ハヤタさん?」
「僕の事を知っているのかい?」
「はい、皆さんが必死に貴方の事を探してましたよ」
「そうか、こりゃ皆に後で怒られるかもな」
バツの悪い顔でハヤタはそう言う。どうやら彼も長い間連絡をしなかった事を悪いと思っているのだろう。しかし、今はそんな悠長な事を言っている場合じゃない。
「あの、それよりあの怪獣を何とかしないと!」
「その通りだ。ベムラーを倒さなければ地球が大変な事になってしまう」
「ベムラー? それがあの怪獣の名前なんですか?」
「そうだ、なのはちゃん。君はさっき空を飛んで怪獣と戦ってたね?」
ギクリ! 思わずなのはは体を震わせた。
どうやら見られていたようだ。
だが、別に隠し通す必要もないので素直に頷いた。
それを見たハヤタはなる程なと軽く頷く。
「実は、君の力を借りたいんだ。あのベムラーを倒すには、皆の力を合わせて立ち向かわなければならないんだ」
「皆の力を…ですか?」
「そうだ、君や科特隊、それに僕やマジンガーZの力が必要だ」
「で、でも…具体的にどうするんですか?」
「僕が湖の底から潜って、旅の疲れで眠りこけている奴を刺激する。それに驚いて外に顔を出した所を君達で攻撃するんだ」
そう言うとハヤタは制服の胸に装着された通信用バッジのアンテナを伸ばし交信を始めた。どうやらあれが通信端末なのだろう。
【はい、こちら科学特捜隊】
「元気かね? アキコ隊員」
【は、ハヤタさん!】
通信機越しからアキコ隊員の驚きの声が聞こえてきた。
脳内に彼女の慌てる顔が浮かんだのか、ハヤタの顔が思わずにやける。が、すぐに元の表情に戻った。今は時間が惜しいのだ。
【昨夜は一体何処に居たの? 皆貴方の事を探していたのよ!】
「そんな事はどうでも良い。それよりも潜水艇S-16号を竜ヶ森湖のYマークの地点に運んでくれ。大至急にだ」
【分かったわ、Yマークね】
そういい終えると通信を切り、再びなのはの方を見た。
「僕はこれからS-16号に乗って湖の中に潜んでいるベムラーを叩き起こす。君は顔を出した奴を迎撃してくれ」
「分かりました。ハヤタさんも気をつけて下さいね」
「大丈夫だよ。僕は不死身だからね」
笑いながらハヤタはボートの止めてある湖の先端へと向かった。
なのはもまた甲児達に合流すべく再び空へと舞い上がったのだ。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ