第5話 ウルトラ作戦第一号
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があのあんちゃんに迫ってるぜぇ!」
ボスが指差す。その時には青年は見えない力で持ち上げられ、やがて赤い球の中に吸い込まれてしまった。
それと丁度同時に地元警察がやってくる。その一同が見る中、青年を取り込んだ赤い球がユラユラと空に浮かんでいた。
***
ハヤタは夢遊病の様に謎の空間の中を彷徨っていた。まるで夢心地だった。浮いているのか横になっているのか全く分からない。自分が起きているのか眠っているのか理解に苦しむ空間の中にハヤタ隊員は居た。
(此処は何処だ? 僕は一体どうなってしまったんだ?)
今まで見た事のない世界であった。何故自分がこの空間の中に入ってしまったのか。
原因と思えるのは先ほどの赤い球との激突だ。あの時一瞬目を逸らしてしまった為に同じように湖の上を飛行していた赤い球と激突してしまったのだ。
その為、ハヤタの乗っていたビートルは大破してしまい、ハヤタはビートルの外に投げ出されてしまった。
それからの記憶は全く無い。体は一向に動かず、意識も朦朧とした状態のままこの先の見えない空間の中を泳いでいたのだ。
このまま一生この何もない空間を彷徨い続けるのでは。そう思っていた時であった。突如ハヤタの頭上に銀色の肌を持つ巨人が現れた。
(君は…君は一体何者なんだ?)
【私は、この地球から遠く離れたM78星雲からやってきた宇宙人だ】
ハヤタを見下ろすように宇宙人は名乗った。
その姿は人間となんら変わりない姿をしているが明らかに地球人ではないと言う事は分かった。
【私は、怪獣墓場から逃げ出したベムラーを追って、この星までやってきたのだ】
(ベムラー。ベムラーとは一体なんだ?)
【宇宙の平和を乱す悪魔の様な怪獣だ。そのベムラーがこの星に逃げ出したのでそれを追ってやってきたのだが、申し訳ない事をしてしまった。ハヤタ隊員】
宇宙人が素直にハヤタに対し謝罪した。
だが、幾ら謝罪した所でハヤタが生き返る事など有りはしないのだ。ハヤタは内心諦めていた。
【その代わりにだが、私の命を君にあげよう】
(なんだって! そんな事をしたら君はどうなるんだ?)
最もな疑問をハヤタは投げ掛ける。人の命は基本一つしかない。
その大事な命を他人に上げる事など出来るのだろうか?すると銀色の巨人は心配ないとばかりの顔をした。
【心配ない。私の命と共に、私は君と一心同体になる。そうして、私はこの星の為に働きたいのだ】
(この星の為? 一体どうして)
ハヤタは問うた。だが、それに対し、銀色の巨人は答える事はなく、ハヤタの体の上に一本の奇妙な棒状の物を落とした。
(これは?)
【ベータカプセル。困った時にそれを使うと良い】
(す
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