第5話 ウルトラ作戦第一号
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たせ!…って、あれ?」
「遅ぇよこの馬鹿!」
ムチャがカメラを持ってきたのは丁度青い球が見えなくなった後の事であった。
折角のシャッターチャンスを逃してしまい落胆するムチャ。
だが、その時であった。
今度は湖の上空を一機の小型戦闘機が飛行していた。先ほど二つの球を追っていたジェットビートルである。
「ん、あれは何だ?」
「知らないの甲児君? あれは科学特捜隊が所有するジェットビートルよ」
「科学特捜隊? 何だそれ」
どうやら甲児はその科学特捜隊を知らないようだ。
仕方ないと思いながらもさやかは説明を行う。
「科学特捜隊ってのはねぇ。パリに本部を置く超常現象専門の特殊隊よ。国際平和連合が発足されてから人間同士の争いは無くなったけど、その代わりに宇宙からの脅威とか常識を超えた現象に対処する為に設立された組織がその科学特捜隊なの」
「成る程ねぇ。んで、その科学特捜隊が何でこの竜ヶ森に来てるんだ?」
甲児が飛び回るジェットビートルを見ながらそう呟く。
その時であった。ジェットビートルの目前を赤い球が迫る。
***
湖に視線を落としていたハヤタは目の前に赤い球が近づいている事に気づくのに一瞬遅れてしまった。
「ん? あ、あぁ!」
気づいた時には既に手遅れであった。
赤い球とジェットビートルは互いに激突し、森林の中に墜落してしまった。墜落したビートルが爆発炎上し炎を上げて燃えている。その一部始終を甲児達は見ていた。
「お、おい! あれって不味いんじゃねぇのか?」
「おいヌケ! お前は早く地元警察に連絡して来い! 俺達はジェットなんちゃらの落ちた場所へ行ってみるだわよぉ!」
「ほいさぁ!」
頷きヌケはバイクを走らせる。
そして、残った一同はジェットビートルの落下地点へと向かった。
其処では既に原型を留めていないジェットビートルが炎を上げて燃えている場面であった。
「こりゃ酷ぇ…」
「ねぇ、レイジングハート。操縦していた人が何処に居るか、分かる?」
【微弱ながらも生体反応があります。すぐ近くです】
「何処だ其処は!」
レイジングハートの指し示す場所に向かった一同は、其処で倒れている青年を発見する。オレンジ色の隊員服を着た青年が倒れている。
「あ、あそこに誰か倒れてますよ!」
「本当だわ!」
「あ、兄貴! あれってやっぱり科学特捜隊の制服だよ」
シローが倒れている青年を指差す。
それを甲児も見つけた。すぐに助けなければ火が回り焼け死んでしまう。
急ぎ助けようとしたその時だった。先ほどジェットビートルにぶつかった赤い球が青年の頭上に迫っていた。
「おい兜ぉ! さっきの赤い球
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