第5話 ウルトラ作戦第一号
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腕を十字にクロスしだした。
するとその手から光り輝く光線が発射された。その光線を受けた青い球体は空中で爆発し、粉々に吹き飛んでしまった。
「いやったぜぃ!」
「す、凄い! あれがあの巨人の力なんだ」
甲児となのはは巨人の強さを身を持って知った。
その巨人はと言うと、ベムラーを倒し終えるとそのまま空の彼方へと飛び去ってしまった。
「行っちまった。結局あの巨人は何者だったんだ?」
「さぁ? あ、それより甲児さん、あれ!」
なのはが下の方を指差す。
すると其処には一人の青年がこちらに向けて駆けて来るのが見えた。
「あれ、ハヤタさんですよ! 無事だったんだ」
「へぇ、偉く悪運の強い奴じゃねぇか」
甲児もハヤタと言う青年の事が気になったのかパイルダーを地上に降ろして彼を出迎える。丁度其処にビートルも着陸し隊員全員がハヤタを迎えて来た。
「ハヤタ。本当に君はハヤタなのかい?」
「本当も何もないだろうイデ隊員。実物はこの世にたった一人なんだから」
「でも、無事でよかったですよ」
「前にも言っただろうなのはちゃん。僕は不死身なんだよ。それよりも、ベムラーはどうなりました?」
「ベムラーなら先ほど銀色の巨人が現れてやっつけてくれたよ」
「やっぱり現れてくれたか。実は僕を助けてくれたのも彼だったんですよ」
安堵した表情でハヤタは言う。
どうやらハヤタがあの大惨事の中無事で居られたのはあの巨人の助けがあったからの様だ。
「なぁ、それでその彼ってのは一体誰なんだ?」
「名前なんてないさ」
「おいおい、冗談キツイぜ。名無しの権兵衛じゃねぇんだぜ」
甲児が肩を上げて笑う。
するとハヤタが少し顎に手を当てて考え込む。そして再びこちらを見た。
「それじゃ、ウルトラマンってのはどうだい?」
「ウルトラマンかぁ、カッコいいじゃん。気に入ったぜ」
「そっかぁ、ウルトラマンって言うんだ。また会えるかなぁ?」
「きっと会えるさ。彼はこの星が大好きなんだ。だからこの星を壊させない為に戦うと言っていたからね」
ハヤタがそう言う。そして青く聳える空を見上げた。巨人が飛んでいった空。
嫌、今は巨人ではない。人類を守る新たな戦士。光の力をその身に宿し、迫り来る驚異的な怪獣に敢然と戦いを挑む我等が新たなヒーロー。
その名は『ウルトラマン』。彼こそ、新たな仲間なのであった。
つづく
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