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リュカ伝の外伝
高級店
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 今僕には居ないけど?」
「そうなんですか? でもルディーさんの部屋って何時も誰かが出入りしてて賑やかじゃないですか。お友達も女性の方が多くて、一人くらいは居るんじゃないのかなって思いました」

「なる程……う〜ん、友達は多い方だと自覚してるけど、だからって女友達全員と関係を持つ程、僕だって我武者羅に女性を追いかけて無いよ。それに実家が実家だから、彼女を見つけるのも慎重に見極めないとならないんだ」

「そうか……お金持ちですもんね」
「ピパン君だって他人事じゃないだろう! 君のお父さんは軍務大臣閣下だよ! 国王陛下とも血が繋がっているし!」

「俺の場合は、玉の輿目当てで来ても最終的にはリュカ様が居ますからねぇ……そう言う人間にはいち早く気付いて、恰好(かっこう)のオモチャにされますよ。俺自身の立場も小さくて、群がる女も居ませんよ」

「あはははっ、そうみたいだね! それにもう君には群がってくる有象無象の女共なんて必要無いもんね!」
「ど、如何(どう)言う……!?」

「おいおい頼むよ、義理の弟君! デイジーは僕の可愛い妹なんだから、幸せにしてやってくれよ(笑)」
「!!! ……そ、それは……その……(汗)」
運転してるから正面を見ながらの会話だけど、何時もの優しい口調からの優しい指摘。

「ま、まだ……その……告白したワケじゃ……無いですし……その……フラれるかも……ですし……」
「大丈夫だよ。デイジーの事は大体何でも解るけど、間違いなく君に頼っている。君が居ないと、もう生活が傾いちゃう様なレベルで君の存在に依存している」

「い、依存……ですか?」
「そうだね。言葉は悪いかもしれないね」
「好かれているワケでは無いのですか……俺?」
「そんな事は無い! デイジーは今、君の事が好きで仕方に状態になっている!」

「そ、そうですか?」
「う〜ん……僕の言葉選びが悪かったなぁ。もっとしっかりじっくりと説明したいな……」
そう言いながらルディーさんは運転席から周囲の建物を物色する。

「あの店で良いか」
そして彼的な基準で決めた店の近くの駐車スペース(中央公園沿いにあるスペース)に、ご自慢の新車を駐車させる。

グランバニア王都内やサラボナの大きめの都市で有名なチェーン展開しているステーキ店だ。
店名は『それなりステーキ』と言い、値段的には“それなり”で味は“十分”、更に学生の俺から言わせてもらえれば量が“これだけ?”かなって感じの店だ。

家族連れで来る様な店だし、学生が学校帰りに友達と立ち寄る店では無いから、昼飯にこの店を選んでくれた事はラッキーだと感じる。
部活上がりで腹減ってるから、遠慮はするつもり無い!

「お腹空いてるだろうから遠慮はするなよ」
「するつもりなんて|端《
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