第9話:「お前はイーブイか!?」
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ある日、グートミューティヒの許にこの前の宝石鉱山の主の使いを名乗る男がやって来た。
「受け取る?」
「はい。貴女様が奪還して下さった鉱山で、膨大な魔力を秘めた宝石が発掘されたのですが、主は戦闘向きではないので」
「で、恩を返す名目でその石を捨てに来たと?」
グートミューティヒは目の前の男の口の巧さに呆れた。
本当なら、「礼は要らない」「人を快楽感覚で苦しめる者が嫌いなだけ」と言って追い返しているのだが、ただ単に「ゴミの処分を手伝ってくれ」と言われてしまったら……
で、結局その魔力を秘めた宝石を受け取ってしまったが、その宝石の正体に驚くグートミューティヒ。
「これ……進化の石じゃないか!」
しかもほぼコンプリート状態であった。
「……問題は、どのポケモンにどの石を使うかだな……」
石さえあれば好きな時にポケモンを進化させる事が出来るが、進化させたポケモンはほとんどの場合レベルアップで技を覚えなくなる、もしくは1つ2つしか覚えられなくなるので、進化させるタイミングに注意が必要なのだ。しかも、進化前と進化後でその姿が大きく変わるので、それなりの覚悟がいるのである。
「……えらい物を受け取っちゃったなぁ……」
「……何やってんのかしら?あの糞女……じゃなく糞男」
そんなグートミューティヒを物陰で監視していたアムは、座り込んで動かなくなったグートミューティヒが気になって近付こうとしたが、先日グートミューティヒの手の平で踊らされたうえに、オーガと交尾させられそうな所をグートミューティヒに助けられていたので、罠の可能性を考えて不安になった。
「……近付いても大丈夫かしら……」
すると、グートミューティヒは複数の進化の石が入った箱に蓋をした。
「まだ早いな。暫く様子見するか」
「速い?何が?」
遂に我慢出来なかったアムは、グートミューティヒに質問しようとしたが、
「ぐっ!?」
アムが複数の進化の石が入った箱を奪おうとした途端、アムの全身に激痛が走った。
「がああぁーーーーー!?」
突然苦しみだすアムを視て慌てるグートミューティヒ。
「なんだ!?何が遭った!?」
グートミューティヒの質問に答える余裕が無いアムだったが、アムの身体の変化を視て、原因が進化の石だと判断。試しにたいようのいしを近づけて視ると、
「がああぁーーーーー!?あっ!がああぁーーーーー!」
アムは白目をむきながら悶え苦しんだ。しかも、本来なら失神してもおかしくない程の激痛を受けているのに、激痛の連続のせいで失神する余裕すら無かった。
で、グートミューティヒがたいようのいしを遠ざけると、アムを苦しめていた激痛は去り、失神を阻むモノを失ったアムが眠る様に失神した。
「……まさか……」
グートミューティヒは次にめざめいしをアムに近付けた。
「う!?があ
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