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夢幻水滸伝
第三百五十一話 ソーサラーとしてその九

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「そうしてです」
「治安をよくしますか」
「そうします、では勢力圏内の賊のいる場所を調べ把握して」
 まずは彼等の話をした。
「軍や警察を送りましょう、若し彼等と結託している者がいれば」
「どうされますか」
「利用しますか」
 ここでだった、デリーロは。
 微笑んだ、そうして市長に対して穏やかだが確かな声でサインを続けつつこんなことを言ったのであった。
「彼等に偽情報を与え」
「賊を惑わせますか」
「こちらの思い通りに誘導して」
「そこで、ですね」
「一網打尽にしますか」
「そうされますか」
「あたしはソーサラーなので」
 この職業だからだというのだ。
「妖術も使えます」
「普通の術以外に」
「それで戦い方も」
 こちらもというのだ。
「どうやら奇計もです」
「思いつかれますか」
「その様で」
 それでというのだ。
「この度はです」
「密かにつながっている者を利用して」
「偽情報を流し」 
 賊に対してというのだ。
「仕掛けますか」
「そうして一網打尽にですね」
「していきましょう、あと賊は罪が軽いなら」
 そうした者はというと。
「牢獄に入れ定めた懲役としますが」
「それと共にですね」
「軍に入れます、そして刑期を終えたなら」
「どうされますか」 
 市長は尋ねた。
「その時は」
「そのまま軍で働いてもらいます、勿論刑期を終えれば転職もです」
 それもというのだ。
「認めます、重罪人は極刑もありますが」
「罪が軽いならですね」
「軍に入れます」
 そうして戦わせるというのだ。
「そうします」
「そうですか」
「あと刑期の間も昇進はさせますし」
 軍の階級を上げることもあるというのだ。
「給与も同じです」
「支払いますか」
「そうせんと満足に戦わへんですね」
「刑務所に入れて軍役に就かせても」
「そうします、ただ罪が軽いならです」
「重罪人は極刑ですね」
 市長はこのことを自分も言った。
「そうしますね」
「はい、死刑もあれば重労働もです」
「課しますね」
「給与はなし、衣食住もです」
「粗末なものですね」
「重罪人に情は無用です」
 全くとだ、デリーロは何でもないといった顔で述べた。
「一切」
「徹底的にこき使いますか」
「消耗品と思って、悪質な犯罪者は老若男女問わず」
「酷使しますね」
「死んでも復活させて死ぬまで」
 そうさせてというのだ。
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