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スーパーヒーロー戦記
第3話 始動、マジンガーZ
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 一同の目の前にはマジンガーZが立っていた。黒のボディに赤い放熱板、黄色い目と角を生やし口には縦状に溝が並んでいる。背丈は18mはあるその巨体は正しく空に聳える鉄の城そのものであった。

「これこそ、ワシの生涯最高傑作、何者をも恐れず、何者にも阻まれない究極にして無敵のスーパーロボットマジンガーZじゃ! 甲児、これを貴様に託すぞぉ!」
「お、俺にぃ!」

 甲児はギョッとした。何しろいきなりこんな化け物じみた巨大ロボットを託されてしまったのだから。普通は驚く筈だ。
 そんな甲児の前で祖父の十蔵は声高らかに大笑いしていた。

「左様、これはもう貴様の物じゃ! どう使おうとお主の自由じゃ、このマジンガーZがあればお前は人間を超えた存在「超人兜甲児」として生きられるのじゃ! これを使えば神にも悪魔にもなれるぞぉ!」
「俺が……神にも、悪魔にもなれる」

 ゴクリ、と甲児は固唾を呑んだ。神にも悪魔にもなれる。そんなとんでもない力を急に甲児は手渡されてしまったのだ。
 甲児は再びマジンガーZを見た。Zは何も言わず唯その場に立っているだけでもあった。一体こいつにはどんな力が秘められているのか? 本当にこれを使えば神にも悪魔にもなれるのだろうか?

「十蔵さん、神にも悪魔にもなれるって、一体どう言う事なんですか?」
「言葉の通りよ、この世を地獄に変える悪魔になるも良し、この世を救う英雄となるも良し、全ては操縦者である兜甲児次第なのじゃ!」

 なのはの問いに十蔵が再び大笑いしながら答える。
 その時だった。激しい振動が辺りに響き渡る。すっかり忘れていた! 外ではあの二体が暴れているのであった。


 エネルガーZとアイアンZ


 二体はこの兜十蔵博士が作り上げた試作型ロボットだと言う。そのロボットが暴走し町の中に解き放たれてしまったのだ。

「ふん、五月蝿い連中じゃわい、どれ……」

 十蔵はぶつくさ言いながら目の前のコンソールを操作する。すると目の前の巨大モニターに画像が映りだし、其処には二体の魔神が破壊の限りを尽くしていた。
 町は既に火の海と化していた。これこそ間違いなく地獄絵図と呼べる光景である。

「ひ、ひでぇ……」
「兄貴、俺達の町が!」
「ちっ、やはり実験とは言えあんな物を入れたのは間違いじゃったか!」

 十蔵が呟く。その言葉をなのはとユーノは聞き逃さなかった。

「あんな物? 一体何を入れたんですか?」
「あん? 何大した物じゃないわい、蒼い結晶体みたいじゃったがのぉ、中々高出力のエネルギーを出すもんじゃから試しにあの二体に組み込んでみたんじゃ」
『ジュエルシード!』

 二人が声を揃えて叫ぶ。間違いない。あの二体の中にはジュエルシードが内臓されているのだ。だとしたら何と
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