第二十一話 里帰りの準備その三
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「お家とお家もね」
「結び付くんですね」
「もう結婚はね」
真昼はさらに言った。
「お家とお家がね」
「結び付くものですね」
「そうであってね」
それでというのだ。
「私達もね」
「兄弟が増えて」
「親もね」
「それで親戚も」
「増えるのよ」
「そうなりますか」
「それもね」
こうした風になるのもというのだ。
「結婚なのよ」
「そうなんですね」
「だからね」
真昼はさらに話した。
「私その時はね」
「私とですか」
「姉妹になることがね」
このことがというのだ。
「楽しみなのよ」
「そうですか」
「とてもね」
「八年位後で」
「そしてね」
真昼はさらに話した。
「それからずっとね」
「私達は姉妹ですか」
「それこそお互い百歳になるまでね」
「百歳ですか」
「駄目かしら」
「あの、百歳になりますと」
そこまでになると、とだ。白華は驚きを隠せない顔と声で述べた。
「流石にです」
「ないかしら」
「あの、人間五十年とです」
「織田信長さん言ってたわね」
「はい」
敦盛という舞を舞いいつも言っていたという、この敦盛というのは一ノ谷の戦いで熊谷直実に討たれた平家の武将平敦盛のことである。
「そうだとか」
「そうよね」
「それが八十年になりましたが」
今はというのだ。
「百年は」
「難しいかしら」
「そうかと」
「いや、目指せばね」
笑ってだ、真昼は話した。
「きっとね」
「百歳まで生きられますか」
「人間はね、まあ人生ってわからないけれどね」
真昼はこうも言った、
「実際のところは」
「それこそ明日のこともですね」
「ええ、けれど健康に気をつけていったら」
「百歳まで生きられることもですか」
「出来るでしょ」
こう言うのだった。
「きっとね」
「そうですか」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「きっと私達もね」
「百歳まで、ですか」
「お互い生きられるわよ」
「そうですか、もう百歳になると」
白華はどうかという顔で述べた。
「私はです」
「想像出来ない?」
「そうです」
まさにと言うのだった。
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