最年少が一番まとも
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困惑してしまうだろうけど、こればかりは勘弁してもらいたい。
今回の件は彼があまりにも可哀想過ぎるからね。
さて……
今度こそ本題だ。
一体何をしたくてこうなっているのか?
「“何を”って、そりゃ娘の新生活を始める為よ!」
「ですが彼女の意見よりも別件で難航している様に見えますが?」
「母親の我が儘が酷いからだろ」
皆が思っている共通認識でもウルフ閣下が言うと何故だかトゲがある様に聞こえる。
「我が儘じゃ無いわよ! 私も一緒に暮らすんだから、当然の要求でしょ!」
「それなんだよ……如何して娘の新生活に、母親が介入してこようとしてんだよ!? もうコイツもガキじゃ無いんだから、一人暮らしで良いじゃねーか!」
「ここはグランバニアだぞ! リュカのお膝元だぞ! そんな危険地帯に私の可愛い娘を一人で住まわせる事なんて出来る訳無いだろ!」
「え〜……僕、自分の娘には手を出さないよぉぅ(笑)」
えっ!? リュカ様の娘!!
「や、やっぱり貴様が父親か!?」
「だから違ーって言ってんだろハゲ親父! リュカもその件は娘が生まれた時に終わらせた事だろ! 面白がって今の状況で蒸し返すな!」
「あはっはっはっはっ……悪ぃー悪ぃー! ハゲマンの頭皮が真っ赤になるのを見たくなって(笑)」
「こ、この……じょ、状況を考えんか馬鹿者が!」
ち、違うって事ですよね!?
俺が思わず仰天してデイジーさんとリュカ様の顔を交互に見ていると……
「大丈夫だよピパン君。リュカ様は本当に彼女の父親じゃ無いから」
とルディーさんが耳打ちしてくれた。
ほ、本当ですか?
でもデイジーさん……これだけの美人ですよ!?
リュカ様の血が混じってるって言われた方が信憑性が高いんですが!?
「彼女と君に血の繋がりは無いよ。安心して」
更に小声で耳打ちしてくれるルディーさん。
そ、それを信じるのが妥当なんだろう。
……ってか、何で俺と彼女に血縁関係が無い事に安心しろって言ってくれてるんだ?
………………解らない?
何をルディーさんは俺から感じ取ってんだ?
そりゃ……デイジーさんは凄く可愛いけど……
もしかして……俺……
フッと俺の隣で俺の左手を胸に抱き締めているデイジーさんに視線を向ける。
凄い可愛い!
瞳の奥が何時も輝いていて、見詰めていると吸い込まれそうになる。
しなやかで艶やかな黒髪に対し、透き通る様な真っ白な肌が美しく、その感触を求めてしまいそうだ。
あれ……俺……デイジーさんに……恋してる?
す、好きに……なっちゃって
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