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リュカ伝の外伝
誰も悪くないけどトラブルが発生する事はある
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んを放置(もしくは一緒に連れ)して逃げ出したギャンルを負うワケにもいかない。

後日……なるべく早くに(ギャンル)や家族(多分、今日の事を自ら報告するだろう)……更には学校(学校の紋章の入ったフェンシング部のユニフォームを着てるから周囲に知られてる)に俺の方(と言っても父さんに頼む事になる)から状況説明をしなければ。

特にギャンルの家には菓子折を持って行って、咄嗟だったとはいえ事態をややこしくしてしまった事を詫びないと。
遅くなると無駄に風評被害が増す可能性もあるから悠長な事は言ってられない。
だが今は俺の背中で泣き喚くデイジーさんだ。

俺は優しく声をかけながら……
「もう大丈夫ですから……デイジーさん。もう怖い事は無くなりました。俺が居ます……一緒に帰りましょうね」
と言って正面から顔を見れる様にして落ち着かせる。

彼女も「ヒック……ヒック!」とまだ泣きながらだが、落ち着こうと頑張っている。
何時までもこの場に居るワケにもいかないし、取り敢えず公園のベンチまで行こうと説明して動き出した……だが恐怖が完全に拭い去り切れてない彼女は、俺の左手を握り抱きしめる様にご自身の胸部へ押し当てる。

他意は無い。
解っている……そんな事は解っているのだけれど、彼女の豊満で柔らかい感触が俺の男を刺激する。
ちょっと早くベンチに座りたい。歩きにくいであります!



(グランバニア王都:中央地区・中央公園)

野次馬の人集りから逃げ出して、中央公園の“中央公園東北体育館側”の一番近いベンチに座って取り敢えずの休息をとる。
デイジーさんからは何があったのかを通常の小声で説明してもらい、先程の状況までを推察出来た。

で当然御如く、昨日の続きで引っ越し先を探してる内にお母さん等とはぐれてしまい、ギャンルに罪を擦り付けてしまった様だ。
しかも腹立つのが、お母さんが我が儘を言って現状他人(ひと)が住んでる家に上がり込もうとかして、それらの行為をウルフ閣下(今日は随伴したらしい。ルディーさんは今日は学校を休めなかったらしい)に叱られ、互いに喧嘩している内にはぐれてしまったらしいんだ!

一体何をやってるんだあの人達は!?
誰の為の引っ越しか!?
何の為に家を探してるのか!?

そういう事を思い返して行動してもらいたいよ!
空も薄暗くなってきて、風が冷たい時間になってきた。
俺は申し訳ないと思いながら、着ていた剣術部のユニホームを彼女に着せて何時までもここに居られない旨を伝える。

多分この周辺をお母さんやウルフ閣下が探しているだろうから、見つけてもらえるのを待つのが良いのだろうけど、寒さで風邪でもひいたら大変だし、魔道人員輸送車(バス)に乗って城まで帰ろうと提案する。城内にならルディーさんの部屋も
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