暁 〜小説投稿サイト〜
リュカ伝の外伝
ただしイケメンに限る
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副部長のままだ!
顧問に嫌われているのか、他の部員に嫌われているのか……まぁ両方だと俺は思ってるが、部長の座は別の奴に渡して、アイツ(ピパン)はまだ副部長だ。

やはり他の部員へや顧問への根回しってのは必要だよな。
事前に根回しとかをしておけば、俺の事を嫌っていた先輩の“ケクルル”の様に、俺の部長昇進を阻もうとしても顧問が奴の意見をもしして決定してしまう!

ヤツ(ピパン)も嫌われた結果、何時までも副部長をやらされてるんだろうぜ!
激しい剣術部からの掛け声を聞きながら、俺は自分等のフェンシング部内で部活動を進める。
寒いし大会が近いから、隣の馬鹿共(ヤツ(ピパン)指導の剣術部)みたいに、無理矢理の気合い入れ練習などはしない。



疲れない程度の朝練を終えて、気が付けば昼休み時間。
クラスの仲の良い友達と集まって給食。
終われば早い者順で校庭や体育館を使って身体を動かせる。

運動嫌いの奴らは教室(自身の教室に限らず)で陰キャ同士集まって何かをやっているが、アクティブな俺は校庭の野球グラウンドを逃さない。
今日も他のクラス相手にホームランをブチかましてやるんだ!

そうとなればさっさと昼ご飯(メシ)だ。
友達の“ガルディルバー”と一緒に腹の中に掻き込む。
だがガルディルバーには嫌いな食材があったのか、食べる手が止まり溜息を吐く。

「どした?」
「何で俺はお前と顔を合わせてメシ食ってんだろうなぁ……そう思っちゃって」
失礼な奴だな!

「友達に言う事か!?」
(わり)ぃー!」
「でも突然なんだよ!?」
「……あれが目に入っちゃってさ」

言われて視線を向けた先には……ピパン!
同じクラスの女子5人に囲まれて、俺等と同じ給食を食べている。
その5人が、また可愛い奴ら揃い……

「ちぇっ……ナンパ野郎が!」
「そうは言うけど、アイツはイケメンでモテるからなぁ!」
家柄に引き寄せられてるだけだろ!

「世の中は軟弱野郎が好まれるのか?」
「アイツって軟弱野郎かな?」
「だって1年生から続けてきた部活も、部長になれてないんだぜ! 実力を評価されてないんだろ(笑)」
「お前知らないのか?」

「何を!?」
「最上級生が引退するにあたり、8年生の副部長に部長への話は出てて、剣術部なんかでは顧問も最上級生やピパン以外の副部長も……当然だが全ての下級生も満場一致で彼を部長にって切望したんだぜ!」

「“切望”って大袈裟な!」
「でもアイツ(ピパン)自身が『1年間、副部長をやらせてもらって気付きました。俺にはまだまだ力量不足。選手として持てる力を出し切る事が精一杯でした。とは言え俺が引退する最終年度も副部長として協力していきたいと考えてます。だから部長には、その責
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