第九幕その四
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「いいわね、カンザスじゃね」
「バナナなんて食べられなかったよ」
おじさんも言ってきました。
「とてもね」
「そうよね」
「それがオズの国だとね」
「好きなだけ食べられるよ」
「何処でもね」
「本当に昔はそうだったんですね」
カルロスもそのお話を聞いてお二人に応えました。
「国によっては」
「そうだったのよ」
「わし等なんか見たこともなかったよ」
それこそと言うお二人でした、様々な果物やお菓子が実っている果樹園の中でしみじみとして言うのでした。
「一体どんな果物か」
「考えもしなかったわ」
「オーストラリアに行った時に」
おじさんはかつてドロシーが遭難してビリーナと一緒にオズの国に行った時のことを思い出してお話しました。
「南洋で見たよ」
「そうですか」
「それではじめて食べたんだ」
「そうだったんですね」
「けれどカンザスではね」
「そうしたこともなかったんですね」
「そうだよ、それがね」
まさにというのです。
「オズの国に来てね」
「好きなだけ食べられる様になったんですね」
「そうなんだ」
「バナナを使ったお菓子がね」
笑顔でお話するおばさんでした。
「また美味しいし」
「色々ありますね」
「ほら、こうして」
おばさんはクレープを出してお話しました。
「中にバナナを入れて生クリームとチョコレートのソースと一緒にね」
「食べますね」
「これがまた美味しいでしょ」
「はい、僕クレープも好きで」
カルロスはおばさんに笑顔で応えました。
「それで、です」
「バナナと一緒に食べても」
「好きです」
「そうなのね」
「ですから次は」
カルロスはおばさんに笑顔で言いました。
「バナナが入ったクレープをです」
「頂くのね」
「そうします」
満面の笑顔での返事でした、そして実際にカルロスはバナナを食べた後は立ってクレープの木のところに行ってでした。
おばさんが食べていたそのクレープを食べます、するとでした。
「美味しいね」
「そうよね」
「クレープも美味しいよ」
「他のお菓子もいいけれど」
「クレープもね」
恵梨香達四人も一緒にクレープを食べてお話します。
「美味しいわ」
「僕達はバナナが入ってるものじゃないけれど」
「アイスクリームや苺やパイナップルやソフトクリームだけれど」
「こちらも美味しいわ」
「うん、クレープも素敵なお菓子だよ」
にこにことして言うカルロスでした。
「本当にね」
「おや、クレープも食べてるんだ」
そこにトトが来て言ってきました。
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