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スーパーヒーロー戦記
第1話 不思議な出会い
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らざる者からは不気味な気配が感じられる。
 大きさからして成人男性の約倍はある。鋭い眼光を放ち体を分裂させて弾丸の如くフェレット目掛けて飛ばしてくる。それを必死に避けて行くフェレット。そしてそのフェレットはなのはの元へ飛び込んできた。
「だ、大丈夫?」
「来てくれたんですね! 良かった…」
「え…」
 一瞬戸惑った後、なのはは驚愕した。フェレットが言葉を発している。普通ならありえないことだ。
 だが、その声には聞き覚えがあった。そうだ、夢で聞いたあの声だ。
「もしかして、私を呼んだのって…君なの?」
「僕の声が聞けたんですね。君には素質があるんだ」
「素質? 素質って一体なんなの?」
 訳が分からなかった。声が聞けた。素質がある。一体何の素質があるんだ?
 そう思っていた時だ、また人ならざる者が自身の体を分裂させてまた放ってきた。コンクリートの床や壁をぶちぬき、電柱を倒してしまう。
 余り時間はなさそうだ。
「お願いです。僕に力を貸して下さい! お礼は何時か必ずしますから!」
「お礼って言われても…どうすれば良いの?」
「これを…これを使って下さい」
 そう言ってフェレットが差し出したのは以前フェレットと一緒に落ちていた赤い玉であった。それをなのはの手元に置く。
「こ、これで…どうすれば良いの?」
「僕の言う通りに言葉を発して!」
 フェレットが言う。なのはも一語一句間違えないようにそれに集中する。
「いくよ。我、使命をうけしものなり」
「我、使命をうけしものなり」
 フェレットに続いてなのはが詠唱を行う。
『契約のもとその力を解き放て』
『風は空に、星は天に、そして不屈の心はこの胸に』
『この手に魔法を! レイジングハートセットアップ!』
 詠唱を終えて赤い玉を掲げる。すると赤い玉から眩い光が発せられなのはを包み込む。
「な、何これ!」
「落ち着いて! それは君に力を与えてくれるんだ。イメージして。君の、戦う姿を」
 フェレットの言うままになのはは自分の戦う姿を思い浮かべる。
 すると、光がなのはの体に纏わり、その衣服を変えていく。白を基調とした服、バリアジャケットに身を包み赤い玉は長い杖にその姿を変えていた。
「え? えええぇぇぇぇぇぇぇ! 何これぇ!」
「落ち着いて! その姿の君ならあれと互角以上に戦えるから」
「そ、そんな事言ったってえええええ!」
 目の前には無数の弾丸状になった人ならざる者が迫ってくる。とてもそれで落ち着いてなど居られる筈がない。
【マスター、落ち着いて下さい。貴方が負ける事はありません】
「へ?」
【貴方の魔力は彼より遥かに上です。決して負けません。私がサポートしますので共に戦いましょう】
 声はなのはが持っている杖からした。まさか杖に自我があるとは。正
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