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スーパーヒーロー戦記
第1話 不思議な出会い
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と共になのはの元に行く。林を抜けた場所は草地であった。
 その中になのはがしゃがみこんでいる。近づいてみてみると、其処には一匹の小動物と小さな赤い玉が落ちていた。
「怪我してるの?」
「どうしよう?」
 フェレットを抱かかえながら今にも泣き出しそうな顔でなのはは尋ねる。様子からしてかなり弱っているのが分かる。だが、自分達ではどうする事も出来ないのは事実だ。
 となればとるべき方法は一つだけだろう。
「とりあえず動物病院に連れて行きましょう。この近くにあった筈よ」
 アリサの言葉に二人は頷きこのフェレットを動物病院に連れて行く事にした。その間もフェレットは酷くグッタリしていた。
 フェレットを抱えて走る間、なのははフェレットの身を案じながら先ほど聞こえた声に異様な不安感と不思議な感覚を感じていた。




     ***




 フェレットを動物病院に連れて行った結果、どうやら命に別状はないとの事であった。それに安堵した三人だがその後別の問題が浮上した。
 それはそのフェレットをこれから誰が世話するかの事だ。
 塾の間相談していたのだが、生憎友人のアリサもすずかも家に犬や猫を飼っており、小動物であるフェレットを飼うのは難しいとの事であった。
 となると残りはなのはだけなのだが生憎なのはの家は喫茶店、即ち飲食業だ。この手の仕事は衛生管理に特に五月蝿い。
 もしかしたら駄目とか言われそうな気がした。
 だが、思っていたのとは裏腹に返答は良い返答であった。家族にそのフェレットの事を話したのだが思いの他好印象の様で、特に母や姉に居たっては大喜びであった。
 やはり女性は可愛い動物は好きなようだ。とりあえず一安心したなのはは自室に戻りベットの上に座った。
 これで安心、後は翌朝そのフェレットを引き取りに行けば良い。
 そう思っていた。
 その時だった。
【お願いです、助けて下さい…もう時間がありません!】
 また声が聞こえてきた。かなり焦っているようだ。
 何か危険な事に巻き込まれたのか?
 もしそうなら放っておけない。急ぎ部屋を出て玄関へ向かう。
 その間家族に見つかれば何を言われるか分かった物じゃない。出来る限り慎重に家を出た。
 夜の道を街頭の薄明かりが照らす中、なのはは必死に動物病院へ向かって走った。その間も助けを呼ぶ声がする。しかもその他に何か怪物のうめき声に似た声が聞こえてくる。これは尋常ならざる事態だ。
 急がなければ。





     ***




 動物病院に着いたなのはは己の目を疑った。
 目の前に広がっている光景はそれは現実では起こらない現象なのだ。
 目の前では巨大な毛むくじゃらの人ならざる物が助けたフェレットを追い回している。明らかにその人な
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