敵ではないです
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。
「なるほど……そういえば今日は発売日だったね」
リュカ様から既に貰っているルディーさん……
俺が再購入した経緯で思い出す。
「ルディーさん達こそ、こんな場所で何をしてるんですか?」
「実はさ、このデイジー……僕にとっては妹の様なモノ……と言うか妹なんだけど、来年度から芸高校の音楽科に入学が決まってさ」
「うわぁ凄い! おめでとうございます!」
「うん、ありがとう。ほら……」
「あ、ありがとうございm……」
俺の祝辞に自分の後ろに隠れてるデイジーさんに返答させる。だがやはり語尾は聞き取れない。
「で、当然ながらサラボナからなんて通えないから、グランバニアに引っ越す事になったんだけど、『心配だから』って母さん(伯母さん)も一緒に引っ越すって言い出しちゃって、二人が住む家を探してるんだ……僕的にはデイジーだけの引っ越しで、なんなら僕とルームシェアでも良いと思うんだけど……伯母さんが我が儘でね」
「そうだったんですか……それでウルフ閣下に相談して、この屋敷を薦められたんですね」
「うん。ここ以外にも何件か候補は貰ったんだけど、今日全部見て……伯母さんは嫌がってる」
嫌がる?
「『古い』とか『狭い』とか『立地が』とか言ってるけど、結局は中古物件ってのが気に入らないんだろうね。あの人は他人からのお下がりとか嫌いだから、新築……と言うか土地から購入して、自分の屋敷を持ちたいんだろう」
「なら建ててあげれば良いんじゃないですか? こう言っては失礼ですけど、ルディーさん達はお金持ちなんだし、リュカ様とも知己を得ているんだし、土地の用意も建築も簡単な事だと思いますが?」
「それが簡単に出来れば、あの伯母さんに手を焼かないんだけど……」
如何やら何かある様子だな。
ピパンSIDE END
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