睨み合い
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デュノアの部屋を無理やり一夏と同室にさせて5日が経過した。
現在は俺は本音とピットで虚空を見つめている。
「暇だな〜」
「暇だね〜」
そして視線を前にすると、そこにはデュノアが一夏にISのことを教えていた。
「ええとね、一夏がオルコットさんや凰さんに勝てないのは、単純に射撃武器の特性を把握していないからだよ」
「そ、そうなのか? 一応わかっているつもりだったんだが……」
「お前の場合は知識とだけ知っているだけだ。わかっているとは言わない」
「そうだよおりむ〜。もっとちゃんと把握しないと」
俺と本音のダブルパンチに一夏は項垂れた。
「一夏のISは近接格闘オンリーだから、より深く射撃武器の特性を把握しないと対戦じゃ勝てないよ。特に一夏の『瞬時加速』って直線的だから反応できなくても軌道予測で攻撃できちゃうからね」
「直線的か……うーん」
「あ、でも瞬時加速中はあんまり無理に起動を変えたりしない方がいいよ。空気抵抗とか圧力の関係で機体に負荷がかかると、最悪の場合は骨折したりするからね」
「……なるほど」
その説明を聞いてふと思う。デュノアの教え方はすごくわかりやすい。特に―――あの女3人に比べれば。
『こう、ずばーっとやってから、がきんっ! どかんっ! という感じだ』
『なんとなくわかるでしょ? 感覚よ感覚。……はあ? なんでわかんないのよバカ』
『防御の時は右半身を斜め前方へ5度傾けて、回避の時は後方へ20度反転ですわ』
個人的には一番わかりやすいのは篠ノ之だ。というか篠ノ之。最近俺が教えたメニューをやっていないそうだな。まぁ、別室となったことでやりにくくなったというのが理由かもしれないが。
「ふん。私のアドバイスをちゃんと聞かないからだ」
「あんなにわかりやすく教えてやったのに、なによ」
「わたくしの理路整然とした説明の何が不満だというのかしら」
俺たちの後ろでぶつくさ言っているので、俺は逆に突っ込むことにした。
「篠ノ之はともかく、オルコットの場合は一夏の頭がパンクするし、凰の場合は論外。まぁ、オルコットの場合は仕方がないにしろ、凰のはマジで論外。出直してこい」
「なんですってぇ!?」
凰が飛びかかってきたので避けて、避けて、避けた。
「なんで避けれるのよ!?」
「経験の差だ」
まぁ、頭に血が上っている状態とはいえ、ISを展開しなかったことだけは褒めておこう。
ふと視線を一夏の方に向けると、2人は射撃練習に入っていた。
(遅いな………とはいえ、一夏はあまり射撃をしたことがないから仕方がないか)
そんな感想を抱いていると、
「………ちょ……ギブ」
「あ、悪い」
いつの間に
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