良い真実と悪い真実・良い嘘と悪い嘘
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実でも言わなくて良い場合有り……うん。
「今回の場合さ……ザルツだっけ? 其奴の方から『お前(ルディー)俺の女に手を出したのか?』って訊かれない限りお前から『お前(ザルツ)の彼女とヤッちゃった(テヘペロ?)』って言う必要は無い」
「い、言いませんよ! 言えませんよ!!」
「……んでぇ、訊かれてしまった場合の事なんだけど」
「そ、それ……重要です!!」
思わず身を乗り出す。シートベルトが身体に食い込み少しだけ苦しくなった。
「現状では結論は存在しない」
「……ど、どう言う事ですか!?」
「そのままの意味だよ」
「ど、如何する事も出来ないって事ですか?」
「現状ではね」
「そ、そんなの困りますぅ!」
「ちょっと落ち透け。パニックになるとチャンスを逃す事になるやもしれんぞ」
「そ、それは……その通りでした。お祖父様にもよく言われ続けてきました」
僕は落ち着く為に一旦魔道車の外に視線を移す。
現在は王都の“スタジアム地区”を走っている様で、素人目にも70〜80%完成している巨大な建物(スタジアム)が右の方に見える。
やっぱり凄いな魔道車は……
この短時間でこれだけ移動出来るのに、それほど重労働ではないのだから。
僕も買って可愛い彼女を隣に乗せてデートとかしたいな!
「さて……少しは落ち着いたかい?」
「あ、はい……取り乱して申し訳ございません」
うん。落ち着いた。
「忘れてるかもしれないから一応言うけど……今回の件はお前(ルディー)だけの問題じゃないからね。お前と同じ立場に彼女(親友の彼女)が居るからね! ってか、彼女(親友の彼女)の方が今後の人生が左右されるかもしれなくて重要な事柄だから」
そ……そう言われればその通りだ!?
言われるまで自分の事でいっぱいいっぱいだった……
人として駄目だなぁ……
「だからさぁ……気持ちの整理が付かないとか在るだろうけどさ、少しでも早いタイミングで余人を交えずに話し合った方が良いんだ」
「よ、余人を交えず……つまり二人っきりって事ですよね」
「まぁそうなる」
「でも……彼女と二人きりになるのは……怖い。僕からも彼女からも襲ったりなんてことはしないけど、昨晩と同じ現象が訪れるかもしれませんから」
「まぁそうだねぇ……そういう可能性は頭の片隅に留めておくべきだね……なら、僕が参加するよ」
「……どう言う事?」
言ってる意味が理解出来なくて社長の方を見ると、窓の外に港が見える。
如何やらここは“港地区”で、王都中央北に位置する場所だ。
気が付けばグランバニア王都を反時計回りに半周しちゃってた。
このまま直進すれば軍港がある地区になるのだろうけど、あそこは一
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