友達の幼なじみ
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すよ。父のコネで……」
「軍務大臣閣下の?」
「せ、正確には軍務大臣閣下の上司であるリュカ陛下とのコネクション……ですかね」
上手い言い返しだ。僕やピパン君はプーサンがリュカ様だって知っているからね……
「実はそんなコネを使って、父はドラムスのアーノさんに……俺はギタリストのエミヘンさんにそれぞれ楽器のティーチングをしてもらったんだよ。もう最高だったね!」
「羨ましすぎるぅ! エミヘンさんに直接だなんて、私もMGを始めてみようかしら。でも音楽の事は全然解らないしなぁ」
紅一点のメリーちゃんが身悶えながら叫ぶ。
彼女はエミヘンさん推しだ。
皆がそうだが、普段と演奏中のギャップにやられてしまったらしい。
こんな感じで我らプリ・ピー推活会(仮名)の夜も耽っていくのだが、何度も言うが未成年が参加しており常識を疑うレベルでの夜行軍は出来るわけも無く、誰からとも無く“本日はこのくらいで……”的な雰囲気が出てくる。
勿論それが解るからピパン君も率先して、本日のお開きに移行体制を取る。
「やっぱり父さんにも参加してもらえば良かったね。そうすればオールで飲み食いプリ・ピー語りが出来たのに(笑)」
「その気持ちは解るが、この平均年齢の中でオールするのは精神的に負担だろう(笑)」
ピパン君がお父さんと同じく軍人を目指し芸術の世界には進出して来ないと解っているからなのか、ザルツ君も彼に、ほぼ初対面時の僕や僕の両親に対してみたいに高圧的な話し方はしてこない。
僕が言うのも変なのだが、ピパン君は……彼自身の家系が凄いのに、それを鼻に掛けないで会話がしやすい。
お父さんが現行の軍務大臣閣下(しかも勇者様と共に世界を平和にされた方)で、お母さんもグランバニアの御血筋(先代の王様パパス陛下の弟の娘であり、やっぱり勇者一行と共に世界を平和にされた)で、そして何よりその先の血筋がリュカ様なのだから、幾らでも大きい態度で我が儘を言えるのだろうけど、そんな素振りすら見えず落ち着いた14歳の少年だ。
そんな事を考えていると皆が後片付けを始めてくれた。
僕の部屋なのだし、最終的にちゃんと片付けるのは僕の役目になるだろう。
とは言え初の飲酒で少しだけ身体がフワッとしている。
悪酔いってワケでは無いと思うんだけど、他の皆も同じ事を言っている。
だから僕も「ある程度を纏めてくれるだけで良いよ……残りは明日の僕がやってくれるはずだから」と完全にお開きにする意向を表明。
それが解ってくれる友人方は、程良い程度で自身の帰り支度へと移行。
最初に「ありがとうルディー……今日も楽しかったよ、また誘ってね」と言って彼氏と抱き合って帰って行
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