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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第94話 上を目指して
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は不審に思いながらもラウラとジンさんに石像の気を引いてもらいリーダーに話しかける。


「おい、どういうことだ?本当にあの石像の弱点が分かったって言うのは本当か?」
「知りたいか?俺達を見逃がしてくれるなら教えてもいいぞ」
「あまり調子に乗るなよ?お前をあの石像の前に出して囮に使ってもいいんだぞ?」


 男は調子に乗って見逃せと言ってきたので俺は殺気を込めて睨みつける。


「ぐっ……分かった、教えるよ。さっきから見ていて思ったんだがあの石像を守るバリアみたいな奴、周りには出てるが上には出てないように見えないか?」
「上に……フィー」
「ん、了解」


 男は渋々話を始めた。そしてバリアが上には出ていないと聞いた俺はフィーに攻撃をお願いすると彼女は既に銃を構えていた。


 フィーの放った銃弾はバリアに防がれたが確かに上にはバリアが無いように見えた。


「もしかしたらいけるかもしれないな……ラウラ!」
「ああ、任せろ!」


 俺はラウラに頼んで大剣に乗せてもらい大きく跳ね上げてもらった、だが奴は目を輝かせると俺に向かって雷を落としてきたんだ。


「させない!」


 だがそこにフィーが双剣銃を上に構えて割り込んできた。そして避雷針に誘導されるように雷が向きを変えてフィーに落ちる。


「きゃあああっ!?」
「フィー!」
「リィン……行って……っ!」
「ッ!!」


 俺はフィーの覚悟を受け取って太刀を構える、そして勢いよく奴の脳天に叩きつけた。


「龍炎撃!!」


 炎が龍のように太刀に纏わり強力な一撃が石像に入った。その一撃はバリアでは防がれずに石像に大きなヒビを入れていく。


 そして奴の周りを守っていたオーロラのような障壁にもヒビが入って粉々に割れてしまった。


「グガッ……アアアッ!」
「させない!」


 石像は右腕を振り下ろして斬撃を放とうとしたがラウラの放った蒼裂斬が右腕を斬り飛ばした。


「緋空斬!」


 そして続けざまに俺の放った緋空斬が奴の左腕を断ち切った。


「これでトドメよ!桜花無双撃!!」
「駄目押しだ!龍閃脚!!」


 エステルのスタッフとジンさんの逞しい量差しから放たれた怒涛の連撃が石像の体に亀裂を走らせていった。


「やああっ!!」


 そしてエステルの渾身の一撃が石像の体を粉々に打ち砕いた。


「や、やった……」
「どうやら終わったようだな」


 エステルは魔獣を倒せたことに安堵の息を吐きジンさんは爽やかな笑みを浮かべた。


「フィー!」


 俺は雷を喰らって倒れていたフィーに駆け寄って彼女を抱き寄せる。そしてティ
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