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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第94話 上を目指して
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された斬撃を回避した俺とラウラは青い斬撃と赤い斬撃を飛ばして石像を攻撃する。だがその二つの斬撃は奴に当たる瞬間にオーロラのような壁が防いでしまった。


「クリアランス!」


 フィーは石像の周りにあった石柱にワイヤーを引っかけて奴の周りを回るように移動しながら銃弾を撃ち込む、だが全て防がれてしまった。


「コイツ、飛ぶ系のクラフトは効果がないのか!?」
「なら直接攻撃を仕掛けるまでだ!」


 ジンさんは飛んで来る斬撃を的確に回避して石像に回し蹴りを打ち込んだ。だがそれもオーロラのような壁に阻まれてしまった。


「なにっ!?直接攻撃も駄目なのか!?」


 攻撃を防がれたジンさんはそのまま弾かれるように吹き飛ばされた。空中で体勢を立て直したジンさんは俺達の側に着地する。


「ジンさん、大丈夫?」
「問題は無い、だが攻撃が効かないとなると厄介だな」


 エステルは心配そうに声をかけるがジンさんは軽い感じでそう答えた。だが攻撃が効かないとなると長期戦は不味いな、斬撃による攻撃は致命傷になりかねない。時間が長引けばこちらが不利だ。


「リィン、アーツが使えない。EPが空っぽになってる」
「なんだって?」


 俺はアーツで攻撃をしようか考えているとフィーがEPが無くなってると言ってきた。


 EPとはアーツを使う際に消耗するエネルギーの事だ、コレが無いとアーツは使えない。


 よく見ると戦術オーブメントから石像の体に向かって青い光が出ていた。奴がEPを奪っているのか。


「アーツも封じられてしまうなんて……これじゃ勝てないって事?」
「いや、絶対に倒せない不死身の存在なんていて堪るか。絶対に何か勝てる手段があるはずだ」
「……そうね、まだ諦めるには早いわ!」


 エステルが少し弱気になるが俺がそう励ますと気合を入れなおして攻撃を続けた。


 そこから数分は戦いを続けたが奴に攻撃を当てる事は出来ずに俺達に傷だけが増えていった。


「はぁ……はぁ……リィン、このままだと不味いぞ」
「ああ、なんとか状況を打破しないと……」


 傷だらけのラウラが息を切らしてそう言うが俺達も限界が近いな、なんとかしないと……


「おい!いつまでそんなことやってるんだ!早くソイツを倒せよ!」


 すると後ろから窃盗犯のリーダーがそう言ってきた。


「何もしてないくせにうるさい、少し黙ってて」
「へぇ、そんな事を言っていいのか?俺はあいつの弱点を見つけたかもしれないってのになァ」
「なんだって?」


 フィーが鬱陶しそうにそう呟くとリーダーの男はムカつくニヤケ顔で弱点に気が付いたと答えた。


 それに対して俺
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