暁 〜小説投稿サイト〜
金木犀の許嫁
第二十話 大阪の実家その十一

[8]前話 [2]次話
「そんなこともしてたから」
「色々駄目なことしてたのね」
「うん、他にも色々酷いことして」
「そんなこともしてたのね」
「親御さんなら」
 佐京はそれならと言った。
「肩叩きや腰を揉む位なら」
「いいわよね」
「そうだよね」
「私もそう思うわ。ただね」
 ここで夜空はこうも言った。
「お父さんが言うには同性だといいけれど」
「肩叩きとかは」
「異性だと子供のうちはいいけれど」
「成長したら」
「異性の人相手にマッサージみたいなことはね」
「したら駄目なんだ」
「身体を密着させるのはよくないって」
 異性に対してというのだ。
「例え親子でもね」
「そう言ってたんだ」
「交際してる人か旦那さんでもないと」
「じゃあ」
「今は佐京君だけにね」
 その彼を見て言った。
「そうしないと駄目になるわね」
「そうなるんだね」
「うん、そんなこと言われたから」
「じゃあ俺のお父さんには」
「出来ないかもね」
「それならそれでいいよ。お父さんもそんなこと言わないし」
 佐京は夜空に微笑んで答えた。
「別に」
「そうなの」
「うん、言わないから」
 実際にというのだ。
「そうした事情がわかれば。後お父さんはマッサージ行かないんだ」
「そうなの」
「お風呂で」
 こちらでというのだ。
「解消するから」
「お風呂って肩凝りにいいのよね」
 夜空もこう言った。
「そうなのよね」
「そう、だから」
「お風呂でなのね」
「お父さんは。ただお母さんは」
 佐京は母のことも話した。
「ストレッチもして」
「そちらもなのね」
「お風呂とそちらで」
 この二つでというのだ。
「解消しているから」
「そうなのね」
「お父さんはあまり凝らない体質らしくて」
 その為にというのだ。
「お風呂だけで」
「解消してるの」
「うん、けれどお母さんは凝る方で」
 父とは逆にというのだ。
「お風呂に入って」
「ストレッチもして」
「解消しているのね」
「そうしているから」
 だからだというのだ。
「夜空さんはそうする必要ないから。ただ」
「ただ?」
「気持ちは大事だね」
 また微笑んで言うのだった。
「そうした」
「誰かの為に何かする」
「そうした気持ちがね」
 まさにというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ