第十七話 沖縄に集結その十五
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「今のドクターマンってね」
「戦う気がないな」
「全くね、それで敵に行っても」
「いや、気が変わればだ」
桃井はドクターマンがそうなった場合をまず話した。
「どうだ」
「ギアを率いていた時みたいに」
「人の考えは変わるものだ、それこそだ」
桃井は言葉を続けた。
「天気の様にだ」
「そう言われるとそうね」
「そうなれば俺達も止めるしかないがな」
「ドクターマンが今急に気が変わるのね」
「そうなってだ」
「あっちに行くのね」
「そうなればな」
まさにというのだ。
「わからない」
「だからなのね」
「敵の手に渡るとな」
「若し気が変わったら」
「脅威だ、知力と技術力があることは確かだからな」
このことはというのだ。
「それでだ」
「用心しないと駄目ね」
「ドクターマンを渡さないことだ」
それぞれの組織の同盟にというのだ。
「決してな」
「それが大事ね」
「そうだ、だが」
「だが？」
「今は食うことだ」
鬼頭に真面目な顔でステーキを食べつつ言った。
「それも腹一杯だ」
「残さないで」
「食わないと動けずだ」
そしてというのだ。
「満足に戦えないからな」
「腹が減っては戦が出来ぬね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「だからな」
「今はなのね」
「食うことだ、いいな」
「言われなくてもよ」
鬼頭は桃井にそれこそという口調で応えた。
「私だってね」
「食うな」
「ええ、食べてね」
「戦うな」
「そうするわ」
「そうだな、それならな」
「今はね」
「気合い入れて食うぞ」
腹一杯とだ、こう言ってだった。
桃井はドンブラザーズの面々と一緒にステーキと他の料理を食べていった、そうして来たるべき戦いに備えるのだった。
第十七話 完
２０２４・４・８
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