第10話:外交と罠
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サカシラ兄上と共にムソーウ王国に帰って来たのは良いが……
「お帰りなさいませ、オラウ様!」
ドウカァーの出迎えを見て、王都はまだ無事だと確信した。
「どうやら護り切れた様だな?」
「は。ただ、革命を誘発する者の逮捕に奔走させられましたが」
やはりそう来たか……
「で、その革命をさせられた国民達はどうなっている?」
「は。ギョクサイ様が軽く捻るだけであっさり逃亡しました。1人も殺しておりません」
アニマ……本当に頑張ったな!
「どうやら……本当にガッケン学園に引き篭もっている場合じゃないらしいな」
「サカシラ様!?オラウ様、貴女様はやはり」
そこで驚くか?
ドウカァー、お前もしや、サカシラ兄上の顔を忘れたな?
「と言う訳なのです。なので」
豊臣秀吉はサカシラ兄上の方を向き、改めて片膝をついた。
「サカシラ兄上、ガッケン学園にて蓄えたその知恵、この国の為に御使用して頂きたいのです」
そう言いながらサカシラ兄上を視ると、その顔はいくさ人の様に凛々しくなっていた。
「解った。早速問題点の洗い出しにかかろう!」
で、実際にエイジオブ帝国との戦争を始めてから今日までの状況変化を改めて確認してみると……
「こうして客観的に視ると……父上が提唱していた戦い方は随分穴だらけだったんだな?」
でしょ!そうでしょ!
やっぱ視る人が視ると、ムソーウ王国の戦術がどれだけ馬鹿か直ぐ見抜けるんだよねぇ。
「追えば逃げ、追い過ぎれば待ち伏せに遭うか……オラウ、この罠を破る為に知恵が必要だと?」
「……ええ……頭が痛い話ですよ」
「せめて敵が何処で待ち伏せしているかが判れば、それを避けて突撃出来るのだが」
「それを誰が調べるかですが、父上は敵の罠を事前に知る術を怠っておりましたから」
心なしか……サカシラ兄上の顔が引き摺った様な気がする。
「オラウ、ギョクサイ、お前達はそんなんでよくこの王都を護り抜いてきたな?」
「……ええ……耳が痛い話ですよ」
ですよねぇ!
豊臣秀吉もそう思います!
「オラウ!」
サカシラ兄上と共に今後のムソーウ王国の戦術について話し合ってる場にギョクサイ姉上がやって来てしまった。
「どうしましたか?ギョクサイ姉上」
「ベネット男国から会食のお誘いが届いたぞ」
ベネット男国。
その名の通りベネット男爵家が統治する国だそうだが、男爵が爵位の中でも低い方と聞かされているせいか、どうも男国と言う単語が言い辛い。
だが、本当に突っ込むべきは、
「何故?このタイミングなんだ?」
こっちはエイジオブ帝国との戦いで忙しいって時に―――
「行きたくなさそうだな?」
は!
解るの!?顔に出てた!?
「エイジオブ帝国とベネット男国が裏で繋がっていると?」
同感ですサカシラ兄
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