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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第204話:歌を守る戦い
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るんでね」
思い出すのはパヴァリア光明結社と戦っていた時の事。まだサンジェルマンとは敵対していた時、彼女と対峙した際に彼は錬金術を用いて攻撃を転移させて来るサンジェルマンに苦戦を強いられた。自身も彼女の攻撃を真似て対抗してみせたが、年季と経験で上回る彼女には一歩及ばず苦い敗北を味合わされた。その時の事もあって、颯人は自身の攻撃を転移させて死角から攻撃される事に対しては人一倍敏感だった。
颯人への奇襲を失敗したベルゼバブは仮面の奥で苦い顔をしたが、颯人達はかrが悔しがる時間を何時までも与えはしなかった。先程のお返しとばかりに、颯人とガルドの2人が攻撃を仕掛けた。
「今度はこちらからだッ!」
洋上での戦いのリベンジとばかりに、気合十分なガルドの一撃がベルゼバブへと襲い掛かる。性懲りもなく馬鹿正直に正面から攻撃を仕掛けてきた彼にベルゼバブは仮面の下で嘲笑いながら、ゲートを開いて彼の攻撃を無力化しようとする。
だがその瞬間四方八方から銀の銃弾が飛んできた。ガルドの攻撃を別の場所へと転移させることに意識を集中させていたベルゼバブは、これに対応しきる事が出来ず無数の銃弾に体を穿たれた。
「ぐぉっ!? うあぁぁぁぁっ!?」
颯人が放った銀の銃弾により集中が乱れた。その隙をガルドは見逃さず、振り下ろしたマイティガンランスでベルゼバブの体を大きく切り裂いた。
「ぐあぁぁぁぁぁっ!?」
「ふん、どんなもんだ」
「サシならかなり苦戦しただろうが、こうなるとその転移も使えないな」
ベルゼバブが指輪を介さずゲートで空間を繋げる魔法を使ってくる事はガルドから事前に聞いていた。故に颯人は、奴が戦場に出てきた際の対処法をいくつか考えていたのだ。これはその一つであり、単純に思考を大きく乱されてしまえば得意の空間繋ぎも上手くいかないだろうと言うものであった。結果はこの通り、颯人の読み通りベルゼバブは四方八方からの攻撃を受けながらでは対処しきる事が出来ずこうして攻撃を喰らって地に沈んだ。
「さて、そろそろ周りも終わる頃か。年貢の納め時だぜ」
「お前達の好きにはさせん」
「くっ!?」
立ち塞がり見下ろしてくる2人を前に、ベルゼバブは悔しさに歯噛みする。このままでは負けると分かっているが、先程ガルドから喰らった一撃がかなり響いておりまだ立ち上がる事が出来ない。
動けずにいるベルゼバブに迫る颯人とガルド。だがその横合いから、突然大剣が振り下ろされ2人の歩みを止めさせた。
「ヌンッ!」
「うぉっ!?」
「誰だッ!」
咄嗟に後ろに下がった2人が大剣の持ち主の方に目を向けると、そこには淀んだ黄色い仮面のメイジが振り下ろした大剣を持ち上げ肩に担いでいた。その姿に蹲っているベルゼバブが吐き捨てる様に口を
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