第93話 鈴の音
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に気が付いた。
「なるほど、あの3人は『くずれ』か……」
「くずれ?」
「何らかの理由で猟兵団を維持していけなくなった元猟兵の事だ、他の団との争いに負けてメンバーが殆ど全滅した、もしくは仕事を失敗して信用を失ったとかそういう場合にくずれになることがある」
「そしてくずれは高い確率で犯罪者になるの。あいつらみたいに盗みをしたり殺しをして金を得ようとする、そしてまた団を作ろうとするんだ」
リィンのくずれという言葉にエステルが首を傾げた。リィンはエステルに猟兵くずれに付いて説明してわたしが補足する。
「結局はただの犯罪者さ、さっさと捕まえてしまおう」
「そうね、ロレントの町の皆を困らせたりティオの農園を荒らした事を後悔させてやるわ!」
リィンの言葉にエステルは気合を入れる。そしてリィン達は奴らの前に出た。
「そこまでだ!お前らが窃盗犯なのはもうわかってるんだぞ!」
「だ、誰だ!」
「お前がバカにしてたリィン・クラウゼルだよ」
「げげっ!?」
リィンの自己紹介のリーダーの男は驚愕の表情を浮かべた。そりゃさっきまで馬鹿にしてた相手が目の前にいたら驚くよね。
「ど、どうしてここに!?遊撃士や軍に追われてるんじゃないのか!?」
「どんな情報を掴んだのか知らないけど俺達は遊撃士と協力して今ここにいるんだ、追われることはないよ」
「はぁっ!?なんで遊撃士と猟兵が協力してるんだよ!?おかしいだろう!」
まあ確かにリベールでは猟兵は嫌われているので協力関係にあるとは思わないよね。
「まあ確かにそうだがお前達には関係ないだろう。お前達は俺達に変装して好き放題したんだ、報いは受けてもらうぞ」
「くそっ、捕まってたまるか!」
リィンの鋭い視線にリーダーの男はすぐに逃げ出そうとした。なるほど、元猟兵だけあって動きは速いね。でも……
「よっと」
「ぐわっ!目がぁ!?」
わたしは閃光手榴弾を投げて窃盗犯たちを無力化した、実はリィンが注意を引いてる間にわたしは既に奴らの背後に回り込んでいたんだよね。簡単な仕事だったよ。
そしてあっという間に窃盗犯たちを取り押さえた。
「くそっ!西風め!どこまで俺達の邪魔をするんだ!」
「知った事か。そもそも西風に復讐するならともかく何の関係もない一般人に迷惑をかけた時点でお前らはくずれ以下の外道でしかないんだよ」
怒鳴るリーダーの男にリィンは冷たく言い放った。そもそも負けた方が悪い猟兵の世界でわたし達にやり返そうとせず関係ない人達から窃盗してる時点でこいつらに同情の余地など無い。
「あんた達がロレントの町で盗みをしてフランツさんを怪我させたのね!一発ぶん殴ってやる
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