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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第93話 鈴の音
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とう」


 すると起きていたリィンとラウラが目玉焼きの乗ったトーストを差し出した。わたしはお礼を言って一口齧る。


 因みにセリーヌは疲れちゃったのか机の上で丸まって寝てるよ、お昼にいっぱい遊んで疲れちゃったんだって。


「美味しい……卵はちゃんと半熟だしリィン上手になったね」
「まあフィーにばかり作ってもらうのも悪いからな。結婚したらお互いに家事をしないといけないし今からそういう所も鍛えて行かないとな」
「うんうん、ちゃんとわたし達の未来を考えれてて偉い。ご褒美にナデナデしてあげる」
「ははっ、ありがとうな」


 わたしはリィンの言葉に嬉しくなっちゃって彼の頭を撫でた、まあリィンがしゃがんでくれないと出来ないのが悔しいけど。


「私も料理のレパートリーを増やしておきたいな。フィーには負けていられない」
「なら私が教えてあげますよ。お婆ちゃんがズボラな人だったので料理や掃除などは自分でやっていましたので」
「そうなのか、それは心強いな」


 ラウラとエマは仲良くおしゃべりをしていた。あとでこっそりラウラにもエマが仲間になるってことを話しておかないとね。


 その後わたしとエマは夜食を食べ終えて状況の確認をリィンとラウラも交えて行った。


「現状おかしなことは起きなかったな、敵も警戒してるのかそれともまた何かを企んでいるのか……」
「とにかくわたし達が不利なのは変わらないね。霧のせいで動きにくい」
「だが明日になればエマの捜索魔法……だったか?それで何か解決のきっかけを得られると良いのだが」
「問題は敵も魔術に長けていそうな事なんですよね、技量は相手の方が上ですし対策されてしまうと難しいかもしれません」


 リィンは敵の動きを警戒してわたしは霧のせいで動きにくいと話す。ラウラはエマの魔法で解決の手掛かりを得られると良いというがエマは不安そうにそう呟いた。


「まあまずはやってみて判断しよう。俺はエマを信じてるし上手くいくさ」
「リィンさん、ありがとうございます」


 リィンはガッツポーズをしてそう言うとエマは柔らかな笑みを浮かべてお礼を言った、少し顔が赤かったね。


「リィンってばすぐに女の子を褒めるよね。エマも狙ってる?」
「な、なに言ってるんだ!俺は純粋な思いでエマを励ましてだな……」
「いっそ団長みたいにハーレムでも作ったら?リィンにはもうわたしとラウラがいるしエマが増えてもいいんじゃない?」


 わたしがリィンをからかうと彼は慌てた様子で首を横に振った。


「フィー、あまり俺をからかわないでくれ。エマだって嫌だよな?」
「あら、私はリィンさんが望んでくださるなら喜んでハーレムに入りますが?なんならどんなことでもして差し
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