第93話 鈴の音
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答えた、そんなエマをエステルがフォローする。
「これ以上誰かが眠らされるのを避ける為に夜もパトロールをしたほうがいいと思います」
「うん、わたしも賛成。猟兵は夜の戦闘が得意だからこういうのはうってつけ」
俺は町のパトロールをしたほうが良いと話すとフィーも同意する、こういう時に役に立たないとな。
「じゃあ交代しながら見回りを続けましょう」
「いやシェラザード、お前さんは今夜は休め」
「えっ?」
「隠してるつもりみたいだけど何かを気にしてるんだろう?そんな状態じゃ集中は出来ない、今夜は僕達に任せて欲しい」
「でも……分かったわ、今日は皆に甘えさせてもらうわね」
シェラザードさんは見回りの時間を割り振ろうとしたがジンさんに休めと言われた。
オリビエさんの言う通りシェラザードさんは何かを気にしている様子だった。そんな集中していない状態ではいざという時に危ないだろう。
シェラザードさんもそう思ったからか反論を止めて従ってくれた。
「エステル、お前も姫さんとティータを連れて休め。内心キテんだろ?」
「アガット……うん、ありがとう」
アガットさんはエステルにも休めと言った。ロレントの町の人たちが昏睡したことは彼女にとって大きなショックだっただろう、それを察したから休めと言ったんだな、アガットさんは。
本当に優しい人だよな。
そしてエステルはシェラザードさん、ティータ、クローゼさんを連れてブライト家に向かった。
「俺とフィーは慣れてるから良いけどラウラとエマも休んでいいんだぞ?」
「いや私も西風で夜間の訓練をさせてもらったことがある、それに力無き民が苦しめられているのに動かないなどアルゼイドの者としてあり得ない事だ」
「私達魔女は夜に活動することも多いですし今回の相手は恐らく魔術に優れていると思います、少しは役に立てると思うので……駄目でしょうか?」
「いや、二人が良いなら頼りにさせてもらうよ」
こうして俺達は夜のロレントを見回る事になった。俺はラウラとペアを組んで夜の街をパトロールしていく。
「今の所何も起きていないな」
「うん、そうだな。このまま何も起きなければいいが……」
執行者だけでなく窃盗犯が来る可能性もあるから集中しておかないとな。
「しかし今回の相手は厄介だな。霧の中から人を昏睡させるとは……睡眠無効のアクセサリーを付けているが果たして効果はあるのだろうか?」
「まあ付けていないよりはマシだろう」
結社の執行者ともなれば状態異常無効化を無視して眠らせれる可能性もある。だがそれで対策をしないのは愚か者なので付けてはおいた。
「エステルの気持ちを考えると凄
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