第二十話 大阪の実家その七
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「今の天守閣があるのね」
「昭和のね。あの天守閣秀吉さんの頃のものの外観らしいけれど」
それでもというのだ。
「中身は歴史資料館でしょ」
「主に秀吉さんについての」
「そうなってるからね」
「完全に今ね」
「そうよ、けれど行くのもね」
「いいわね」
「私好きよ、大阪城」
真昼は夜空に笑顔で話した。
「何だかんだで歴史のあるね」
「そうしたお城よね」
「秀吉さんのお城が初代で」
「幕府のお城が二代目で」
「そのままで天守閣は三代目よ」
「そうなるわね」
「またあの三代目が凄くて」
その天守閣がというのだ。
「空襲でもね」
「生き残っているわね」
「周り瓦礫の山になったけれど」
大阪大空襲の時にだ、この空襲のせいで戦後長きに渡って不発弾が大阪特に大阪城の周りで見付かって処理をしたのだ。
「天守閣はね」
「生き残ったのよね」
「それで今もある」
「物凄いタフな天守閣よね」
「だから尚更ね」
「天守閣好きなのね」
「そうなの」
まさにというのだ。
「私も好きだけれど」
「それじゃあ里帰りの時にね」
まさにその時にというのだ。
「佐京君達と」
「一緒にね」
「大阪城にもなのね」
「行ってね」
そうしてというのだ。
「楽しみましょう」
「大阪城に」
「流石に姫路城には負けるけれど」
神戸市のある兵庫県が世界に誇る名城である。
「大阪城もよ」
「いいお城よね」
「伊達に初代は天下一だったわけじゃないわ」
「家康さんが何としても欲しがった」
「あの手この手でね」
「あの人乗っ取ろうとしてたわね」
このことは大坂の陣ではなく秀吉の死から関ヶ原まででもかなりあからさまであった。
「自分の軍隊で占領したり他の大名を国元に返させて」
「挙句第二の天守閣まで築いてね」
西の丸に四層のそれを築かせたのだ。
「淀殿さんに結婚の申し出したり」
「露骨よね」
「大坂城乗っ取って」
そうしてというのだ。
「豊臣家追い出したらね」
「もう大坂手に入れたことになるから」
「江戸と大坂でね」
「日本治められるから」
「だからね」
そうであるからだ。
「家康さんはね」
「大坂城欲しがったのね」
「それから天下もね」
「それだけのお城ね」
「結局淀殿さんが何もわかってなくて」
政治そして軍事的にあまりにも無知であってだ。
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